クライマックス(読み)くらいまっくす(英語表記)Climax

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クライマックス」の意味・わかりやすい解説

クライマックス(絶頂)
くらいまっくす
climax

「はしご」を意味するギリシア語klimaxに由来し、相対立するものが互い主張をエスカレートさせていき、緊張最高位に達した状態をいい、「絶頂」「最高潮」と訳される。修辞法でいう「漸層法」がこれにあたる。劇では普通この部分は主人公運命の逆転性をいっぱいにはらんだ危機状態である。いわゆる見どころ、聞きどころとなる「やま場」であるが、こうしたやま場が大小あり、ちょうど波のようなぐあいに小さなやま場が集まってついには大きなやま場を形成するというかたちで、劇のリズムをつくりだしていく。

[高師昭南]


クライマックス(極相)
くらいまっくす
climax

極相のこと。モノクライマックス(単極相)、ポリクライマックス(多極相)といった用いられ方がある。

[編集部]


クライマックス(アメリカ合衆国)
くらいまっくす
Climax

アメリカ合衆国、コロラド州中部、デンバー南西にある鉱山町。標高3450メートルの高地にあり、世界最大のモリブデン産地として有名である。ハーバード大学付属のコロナ観測所、コロラド大学の観測所がある。

[作野和世]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クライマックス」の意味・わかりやすい解説

クライマックス
Climax

アメリカ合衆国,コロラド州中西部の鉱山町。ロッキー山系中にあり,世界最大のモリブデン鉱山が近くのバートレット山にある。 1903年に金鉱探索者によって発見され,鉛と考えられて放置されていた。のちモリブデンと鑑定され,24年から本格的に採掘され,世界需要の 70%を供給している。鉱石中からトリウム,スズなども採取

クライマックス
climax

文学用語としては,劇や小説において,筋から生じる葛藤や,作品特有の雰囲気から生れる緊張感が展開の頂点に達して,まさに解決ないし崩壊に向おうとする分岐点となる個所のこと。

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