日本大百科全書(ニッポニカ) 「コントルダンス」の意味・わかりやすい解説
コントルダンス
こんとるだんす
contredanse フランス語
18世紀にフランスでもっとも流行したダンス。その起源は、イギリスのカントリー・ダンスが17世紀末にフランスの宮廷に導入されたことにあると思われる。テンポの速い陽気な踊りで、4分の2拍子、8分の6拍子など2拍子系の拍節をもつ。しばしば半小節の、あるいはもっと短い弱起で始まる。8小節を単位とした二つの部分からなり、それぞれの部分は数回反復される。ステップは、フランス固有のガボットやブーレの影響を受けて、4人が組になって踊るものであったが、のちに、似た形態をとるカドリーユと区別がつかなくなった。18世紀末もなお人気が衰えず、モーツァルトやベートーベンもこの舞曲作品を書き残している。
[大崎滋生]