ゴットシェット(読み)ごっとしぇっと(その他表記)Johann Christoph Gottsched

デジタル大辞泉 「ゴットシェット」の意味・読み・例文・類語

ゴットシェット(Johann Christoph Gottsched)

[1700~1766]ドイツ評論家啓蒙主義者として母国語演劇などの改革貢献。著「批判的作詩法の試み」。ゴットシェート

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精選版 日本国語大辞典 「ゴットシェット」の意味・読み・例文・類語

ゴットシェット

  1. ( Johann Christoph Gottsched ヨハン=クリストフ━ ) ドイツの評論家。師ウォルフ哲学影響を受け、啓蒙的な評論活動を行ない、「批判的詩論の試み」を著わして近代芸術理論を体系づけた。かたわら演劇改革運動にも参加。(一七〇〇‐六六

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゴットシェット」の意味・わかりやすい解説

ゴットシェット
ごっとしぇっと
Johann Christoph Gottsched
(1700―1766)

ドイツの啓蒙(けいもう)思想家、劇作家、文芸批評家。東プロイセン牧師の子に生まれ、ケーニヒスベルク神学と哲学を修める。1724年ライプツィヒに移り、同大学で哲学と詩学を講じる。かたわら同志を糾合して師C・ウォルフの啓蒙哲学の普及、標準ドイツ語の育成、フランス古典劇を範とする演劇改革を強力に推進し、当時のライプツィヒをドイツ文化活動の中心たらしめた。著作には一連の評論のほか、『批判的詩論』(1730)、『哲学階梯(かいてい)』(1733~1734)、『修辞学詳解』(1736)、『ドイツ戯曲集』(編著、1740~1745)、P・ベールの『辞典』の翻訳(1741~1744)、『ドイツ文法原論』(1748)など。文芸論はフランス古典主義への偏向、想像力に対する悟性偏重のため、1740年代にはスイスのJ・J・ボードマーらから批判を浴び、1760年代のG・E・レッシングによって完全に克服されるが、後進国ドイツの近代文学の成立に果たした役割は大きい。

[南大路振一 2015年2月17日]

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