サウス島(読み)サウスとう(その他表記)South Island

翻訳|South Island

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サウス島」の意味・わかりやすい解説

サウス島
サウスとう
South Island

ニュージーランド最大の島。北はクック海峡によってノース島と,南はフォボー海峡によってスチュアート島と分けられる。山岳,丘陵地が多く,やや西岸に偏した中央部を走るサザンアルプスには 3000mをこえる高峰連なり,多くの氷河地形が見られ,美しい風景をつくりだし,最高峰のクック山(3754m)やタスマン山付近はアオラキ/クック山国立公園に,アーサー峠付近はアーサーズパス国立公園に指定されている。南西部には氷河湖フィヨルドの深い入江が並び,フィヨードランド国立公園となっている。西岸はタスマン海からの西風を直接受けて降水量が多く,森林の発達が著しい。これと対照的に東岸では西風はすでに乾いてフェーン現象を伴い,降水量は少ない。東岸にニュージーランド最大のカンタベリー平野,南部にオタゴ高地(→オタゴ),インバーカーギル平野などの低い台地や沖積平野があり,重要な農牧業地域を形成。牧羊を中心に,土地利用は東岸に集中し,ノース島に比べると自然牧草地の多い粗放的経営に特色があるが,カンタベリー平野では集約的な牧羊,混合農業が行なわれる。19世紀後半にはノース島よりも人口が多かったが,20世紀以降ノース島への人口集中が進み,今日では総人口の約 23%を占めるにすぎない。主要都市はクライストチャーチダニディンインバーカーギルなど。面積 15万2229km2。人口 103万8500(2012推計)。

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