クック山(読み)クックサン(その他表記)Mount Cook

デジタル大辞泉 「クック山」の意味・読み・例文・類語

クック‐さん【クック山】

Mount Cookニュージーランド南島西部、サザンアルプス主峰標高3754メートル。マオリ語アオラキまたはアオランギとよばれ、「雲を貫く峰」を意味する。タスマン氷河マーチソン氷河をはじめ、七つの氷河がある。1953年にアオラキクック山国立公園に指定され、1990年に南島の他の国立公園とともにテワヒポウナム南西ニュージーランド名称で世界遺産(自然遺産)に登録された。マウントクック

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精選版 日本国語大辞典 「クック山」の意味・読み・例文・類語

クック‐さん【クック山】

  1. ( クックはCook ) ニュージーランド南島の西岸の中央部にある山。ニュージーランド‐アルプスの主峰で、同国最高峰。標高三七五四メートル。複数の氷河を持つ観光地

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クック山」の意味・わかりやすい解説

クック山
クックさん
Mount Cook

ニュージーランドサウス島の中央部,サザンアルプスにある同国の最高峰。マオリ語でアオラキ Aoraki。標高 3754m。氷食(→氷河作用)を受けた山容タスマン氷河(長さ 29km)などの氷河が美しい観光地。北方にあるタスマン山とともに,付近はアオラキ/クック山国立公園に指定。水力発電水源として重要。1642年探検家アベル・J.タスマンに発見され,1851年ジェームズ・クック命名されるまでアオラキと呼ばれていた。

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改訂新版 世界大百科事典 「クック山」の意味・わかりやすい解説

クック[山]
Mount Cook

ニュージーランド南島中央部,サザン・アルプスの主峰で同国の最高峰。標高3764m。もともとのマオリ名はアオランギ(雲を貫くもの)。現山名はJ.クックにちなんで1851年に命名。1642年タスマンが望見,1894年初登頂。東斜面にこの国最大のタスマン氷河(長さ29km,幅9km)がある。クック山国立公園(1953指定,面積700km2)の中心で,多くの観光客が航空機などで訪れる。この国のスキー発祥地。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「クック山」の意味・わかりやすい解説

クック山
くっくさん
Mount Cook

ニュージーランドの最高峰。標高3764メートル。南島中西部に位置するサザン・アルプスにある。マオリ語でアウランギ山Aorangi(「雲を貫く」の意)というが、1851年J・クックにちなんでクック山と命名された。タスマン、マーチソンなど多数の氷河を抱え、南東斜面はクック山国立公園に指定されている。タスマン氷河とフーカー氷河の合流点近くにあるハーミテイジHermitageは、登山、スキー、遊覧飛行の基地で、ホテルも完備している。

[浅黄谷剛寛]


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世界大百科事典(旧版)内のクック山の言及

【登山】より

…この間アルプスの4000m級の高峰は全部登りつくされて,未踏峰がなくなると側稜や岩壁からのより困難なルート(バリエーションルート)からの登頂や冬季登山,案内人なしの登山などが行われるようになった。同時に新しい山々を求めカフカス,アンデスなどに目を向け,カフカスのエリブルス東峰(5621m)は1829年にK.ハシロフ,西峰(5642m)は74年イギリスのF.グローブ,アンデスの最高峰アコンカグア(当時7035m)は97年イギリスのE.A.フィッツジェラルド隊,ニュージーランドのクック(3764m)は94年,アフリカのキリマンジャロ(5895m)は1889年,アラスカのマッキンリー南峰(6191m)は1913年に初登頂された。19世紀の終りに活躍したイギリスの登山家A.F.ママリーはより困難なルートからの登山を提唱し,スポーツ登山はその困難さの中に喜びを見いだすと説き,これはママリズムとして近代のアルピニズムのおもな思想となった。…

【ニュージーランド】より

…正式名称=ニュージーランドNew Zealand面積=27万0534km2人口(1996)=362万人首都=ウェリントンWellington(日本との時差=+3時間)主要言語=英語,マオリ語通貨=ニュージーランド・ドルNew Zealand Dollar赤道と南極の中間,南太平洋の南緯34゜~47゜に位置するイギリス連邦内の自治領。北島(面積11万5777km2)と南島(15万1215km2)の2大島,南島の南のスチュアート島,東方のチャタム諸島などからなり,ポリネシアのクック諸島トケラウ諸島ニウエ島も含む。温暖な気候に恵まれた牧畜国で,自然保護と高福祉政策を誇る。…

※「クック山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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