デジタル大辞泉
「さします」の意味・読み・例文・類語
さします[助動]
[助動][さしまさ|さしまつ(さしまし)|さします|さします|○|さしませ(さしませい)]《尊敬の助動詞「させます」の音変化》上一段・上二段・下一段・下二段・カ変動詞の未然形に付く。尊敬の意を表す。お…になる。…なさる。→します
「皆々居さしますか」〈謡・烏帽子折〉
[補説]中世末から近世初期にかけて用いられた。
さしま・す[動]
[動サ四]《「させます」の音変化》「する」の意の尊敬語。なさる。
「芸能を習ひ商売を―・せかし」〈仮・浮世物語・一〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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さします
- 〘 助動詞 〙 ( 活用は「さしまさ・さしまし・さします・さします・さしませ・さしませ」 ) =させます〔助動〕
- [初出の実例]「御さひしけにみえさしますとて」(出典:御湯殿上日記‐文明一一年(1479)閏九月二二日)
- [その他の文献]〔仮名草子・浮世物語(1665頃)〕
さしますの語誌
敬意を強める助動詞「さす」に尊敬の補助動詞「おはします」の付いた「させおはします」の転かといわれる「させます」がさらに転じたもの。中世後期に成立し、抄物の時代には、「さしも」「さしむ」より敬意が高かったようである。能狂言の詞章にも多く用いられたが、近世中期には衰退した。
さしま・す
- 〘 他動詞 サ行四段活用 〙 =させます〔他サ四〕
- [初出の実例]「大敵の西夏をこなさんとさしましたる事は」(出典:四河入海(17C前)九)
さしますの語誌
サ変動詞の未然形「せ」に助動詞「させます」の付いた「せさせます」の転かという動詞「させます」が、さらに転じたもの。中世後期から近世にかけて使用され、「させます」より用例数は多い。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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