さします(読み)サシマス

デジタル大辞泉の解説

さしま・す[動]

[動サ四]《「させます」の音変化》「する」の意の尊敬語。なさる。
「芸能を習ひ商売を―・せかし」〈仮・浮世物語・一〉

さします[助動]

[助動][さしまさ|さしまつ(さしまし)|さします|さします|○|さしませ(さしませい)]《尊敬の助動詞「させます」の音変化》上一段・上二段・下一段・下二段・カ変動詞の未然形に付く。尊敬の意を表す。お…になる。…なさる。→します
「皆々居さしますか」〈謡・烏帽子折
[補説]中世末から近世初期にかけて用いられた。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説

さします

( 動四 )
〔「させます」の転〕
「する」の意の尊敬語。なさる。させます。 「其の分は気遣ひ-・すな/狂言・武悪 虎寛本」 「大事の若君怪我-・すまい/浄瑠璃・菅原」

さします

( 助動 ) ( さしまさ ・さしまし(さしまつ) ・さします ・さします ・さしませ ・さしませ )
〔尊敬の助動詞「さす」の連用形に尊敬の助動詞「ます」の付いた「させます」の転〕
四段・ラ変以外の動詞の未然形に付いて、尊敬の意を表す。お…になる。させます。 「むむ、何ぢゃ、罠わなを捨てさしまった/狂言・釣狐 虎寛本」 「わ殿もの言はずとも見さしませ/仮名草子・浮世物語」

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

さしま・す

〘他サ四〙 =させます〔他サ四〕
四河入海(17C前)九「大敵の西夏をこなさんとさしましたる事は」
[語誌]サ変動詞の未然形「せ」に助動詞させます」の付いた「せさせます」の転かという動詞「させます」が、さらに転じたもの。中世後期から近世にかけて使用され、「させます」より用例数は多い。

さします

〘助動〙 (活用は「さしまさ・さしまし・さします・さします・さしませ・さしませ」) =させます〔助動〕
※御湯殿上日記‐文明一一年(1479)閏九月二二日「御さひしけにみえさしますとて」 〔仮名草子・浮世物語(1665頃)〕
[語誌]敬意を強める助動詞「さす」に尊敬補助動詞「おはします」の付いた「させおはします」の転かといわれる「させます」がさらに転じたもの。中世後期に成立し、抄物の時代には、「さしも」「さしむ」より敬意が高かったようである。能狂言詞章にも多く用いられたが、近世中期には衰退した。

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