サドベリー火成岩体(読み)サドベリーかせいがんたい

最新 地学事典 「サドベリー火成岩体」の解説

サドベリーかせいがんたい
サドベリー火成岩体

Sudbury igneous complex

カナダのオンタリオ州ヒューロン湖北東岸近くの原生代火成岩体で,Nickel Ir-ruptiveと呼ばれる。岩体は東北東にのびた長径60km,短径27kmの楕円環状で,花崗岩・片麻岩・苦鉄質火山岩や堆積岩起原の変成岩からなる基盤岩中に貫入。成因については,巨大なロポリスまたは褶曲した岩床が貫入後分化,重複貫入した環状岩脈群,漏斗状の貫入岩体がその場で分化などの説のほか,この岩体の周辺にシャッターコーンが発見されたことやOnaping tuffにshock metamorphismの影響があることなどから,火成岩体の噴出・貫入は大型隕石の落下に起因するという説(R.S.Dietz, 1964;French, 1967)がある。Ni・Cuを主としPGE・Au・Ag・Se・Teなどの鉱床群を伴う。鉱床はノーライトと下盤岩石との境界付近で超苦鉄質岩や下盤岩石を捕獲した火成岩(サブレーヤー)中に胚胎するNi・Cu硫化物鉱体。鉱染状・塊状・脈状の3種があり,岩体の南縁部と北西部に集中。Falconbridge鉱床は破砕帯に沿って生成し,延長2.7kmに達する。鉱石鉱物磁硫鉄鉱・黄銅鉱・ペントランド鉱,少量のキューバ鉱・パーケライト(Ni,Biの硫化物),金銀の硫化物などでSeを含む。また少量の磁鉄鉱・ポリジム鉱・方鉛鉱・閃亜鉛鉱・白鉄鉱・ビオラル鉱・銀鉱物を伴う石英-方解石脈がある。鉱床は早期にマグマから分離したNi・Cuを含む硫化物溶融体が新たな珪酸塩マグマとともに上昇,火成岩体の下盤に沿って貫入しサブレーヤーを形成したもので,典型的な正マグマ鉱床。かつては世界の消費量の70%のNiを産していた。世界一のNi生産(1.9万t, 1992)を維持し,その鉱量(1,270万t, 1992)も正マグマ鉱床として世界最大。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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