ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ザカリアス」の意味・わかりやすい解説
ザカリアス
Zacharias
[没]752.3.14/22.
ギリシア人教皇 (在位 741~752) ,聖人。ランゴバルドの王たちに影響力をもち,ビザンチン帝国のラベンナ総督管区がその王国に編入されるのを防いだ。フランク王国にも大きな影響力をもち,ピピンの登位を認め,帝権との間の将来の関係や当時の叙任権論争に重大な一石を投じた。教皇グレゴリウス1世の『対話』をギリシア語に訳し,東方に広めたほか,聖画像崇敬の再興を東方に求めた。祝日3月 22日。
ザカリアス
Zacharias, Scholasticus
[没]533頃
ミテュレネの司教。キリスト単性論者。パレスチナのガザ近郊で生まれ,ガザのアエネアス,プロコピウスとともにガザの3傑といわれる。アンチオキアのセウェルスの伝記や教会史を著わした。教会史はシリア語訳が現存,450~91年の資料として貴重。
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