大仏開眼(読み)だいぶつかいげん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大仏開眼
だいぶつかいげん

長田秀雄作の戯曲。5幕 12場。 1920年4月,雑誌『人間』に発表。改作されて,40年2月皇紀 2600年奉祝祭公演として新協劇団初演。聖武天皇勅令によって始められた盧舎那仏 (るしゃなぶつ) 建立が,仏師公麻呂の命を賭した苦心と,前に建立に挫折した父の遺志を継ぐ葛城郎女 (かつらぎのいらつめ) の犠牲によって,やっと開眼供養になるまでを主筋に,宗派の抗争,利害にからむ建立推進派と反対派の渦巻く陰謀や,一方では賦役出挙 (すいこ) の苛烈に苦しむ農民を描いた文化史劇。

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デジタル大辞泉の解説

だいぶつ‐かいげん【大仏開眼】

大仏が完成したときに目を入れて入魂する供養の法会。入眼式。大仏開眼供養
[補説]作品名別項。→大仏開眼

だいぶつかいげん【大仏開眼】[戯曲]

長田秀雄の戯曲。5幕11場の歴史劇。大正9年(1920)4月、「人間」誌に発表。昭和15年(1940)、新協劇団により初演。

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世界大百科事典 第2版の解説

だいぶつかいげん【大仏開眼】

752年(天平勝宝4)4月9日に東大寺の盧舎(遮)那(るしやな)大仏像の完成を記念して行われた法要。大仏開眼供養会ともいう。開眼とは新造彫像,鋳像,画像などに筆墨などで眼に点睛を加え,魂を入れる仏教儀式をいう。 743年(天平15)10月15日に聖武天皇によって《華厳経》による盧舎那大仏像の造立の詔が出された。その目的とするところは仏の力によって天下太平動植物までも共栄せんことを祈ってのことであった。

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世界大百科事典内の大仏開眼の言及

【肉食】より

… それが聖武天皇の時代以後になると,深刻な社会不安を仏教にすがって切り抜けようとした結果,殺生戒にもとづいていっさいの殺生禁断,肉食禁制が布告されるようになった。745年(天平17)10月には以後3年間,752年(天平勝宝4)1月には1年間の期限で布告され,とくに大仏開眼を間近に控えた後者の場合は,それによって生計を失う漁民には家族1人当り1日2升のもみを給付するという条件までつけられていた。しかし,魚鳥まで含めた全面的な殺生禁断ができるはずはなく,実質は家畜の屠殺,食用を戒めるものにほかならなかった。…

※「大仏開眼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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