日本歴史地名大系 の解説
シツナイ場所・シビチャリ場所
しつないばしよ・しびちやりばしよ
静内川(シビチャリ川)の流域を中心とするシビチャリ場所と、同川の東方に続く海岸部を中心とするシツナイ場所が、一七九九年(寛政一一年)東蝦夷地が幕府直轄地となった際、統合されてシツナイ場所となった。この統合されたシツナイ場所は、ほぼ現在の静内町域を疆域とした。統合後、会所(旧運上屋)は
「津軽一統志」の「松前より下狄地所付」に「しふちやり」、「もんへつ」(捫別)と「ふしへつ」(フツシ)がみえる。「しふちやり」はシャクシャインの在所、「もんへつ」はシャクシャイン持分とあり、両所ともに蠣崎七右衛門・太田猪兵衛・新井(新井田)権之助の商場であった。支配所持名前帳には太田六郎兵衛の支配地として「渋茶利」がみえ、鳥屋(鷹などの狩場)一ヵ所がある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報