シャン・ド・マルスの虐殺(読み)しゃんどまるすのぎゃくさつ(その他表記)Massacre de Champ-de-Mars フランス語

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

シャン・ド・マルスの虐殺
しゃんどまるすのぎゃくさつ
Massacre de Champ-de-Mars フランス語

フランス革命期の人民弾圧事件。1791年6月の国王ルイ16世のバレンヌ逃亡事件ののち、憲法制定議会を支配するフイヤン派は、立憲王制を守るため、憲法の規定を若干後退させて国王に承認させ、国王を無罪放免しようとした。これに対し共和主義者は国王の廃位を求める大衆請願運動を組織、7月17日パリ西部のシャン・ド・マルス(もと陸軍士官学校の練兵場。革命期には公私の大集会用の広場)で大衆の署名を求めることにした。これに対し司令官ラ・ファイエットの指揮する国民衛兵隊が無警告で発砲し、死者50人を出し、この弾圧で民衆運動は一時後退し、9月立憲王制を規定する「1791年の憲法」が成立する。

[樋口謹一]

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山川 世界史小辞典 改訂新版 の解説

シャン・ド・マルスの虐殺(シャン・ド・マルスのぎゃくさつ)
Champ-de-Mars

1791年7月17日パリ西部の練兵場シャン・ド・マルスで行われた共和政要求の請願大会に加えられた無警告の弾圧をさす。死者約50人を出す。この事件を契機に,コンドリエ・クラブは閉鎖され,フイヤン派の保守化が顕著となった。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

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