シュラーゲター(読み)しゅらーげたー(その他表記)Albert Leo Schlageter

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シュラーゲター」の意味・わかりやすい解説

シュラーゲター
しゅらーげたー
Albert Leo Schlageter
(1894―1923)

ドイツの軍人、義勇軍戦士。第一次世界大戦に志願し、少尉となる。戦後、反共的な義勇軍Freikorpsに入り、バルト地方で活躍し、1920年にはルール地方で共産党蜂起(ほうき)の弾圧に参加した。1923年1月、賠償遅延口実フランス軍がルール地方を占領すると、ドイツ政府の「受け身の抵抗」を積極的抵抗に転換させるため、鉄道を爆破し、フランス軍に逮捕され、5月軍事法廷で死刑となり、銃殺された。このためドイツの右翼英雄となるが、コミンテルンラデックも一定の評価を示し論議をよんだ。

[吉田輝夫]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シュラーゲター」の意味・わかりやすい解説

シュラーゲター
Schlageter, Albert Leo

[生]1894.8.12. シェーナウ
[没]1923.5.26. ゴルツハイマーハイデ
ドイツの軍人。富農の家に生れ,第1次世界大戦に志願兵として参加。右翼的ナショナリストとして,ワイマール共和国初期の社会主義的暴動の鎮圧に活躍。 22年ナチスに入党,23年賠償不履行の対抗措置としてフランスがルール地方を軍事占領した際,これに対する抵抗運動を指導したため,軍事裁判で死刑に処せられた。

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