シュラーバスティー(読み)しゅらーばすてぃー(英語表記)Śrāvastī

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シュラーバスティー」の意味・わかりやすい解説

シュラーバスティー
しゅらーばすてぃー
Śrāvastī

古代北インド、コーサラ国の都。漢訳仏典の舎衛城(しゃえいじょう)。ブッダ在世のころプラセーナジット(波斯匿(はしのく))王のもとで、政治、経済の中心として栄えたが、コーサラ国滅亡(前5世紀初め)とともに衰微した。今日、ウッタル・プラデシュ州のサヘート・マヘートから遺跡が発掘されている。なお、ブッダがしばしば滞在した祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)は、この都の大商人スダッタ(須達(しゅだつ))がジェータ王子の園林を買って仏教教団に寄進したものである。

[山崎元一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シュラーバスティー」の意味・わかりやすい解説

シュラーバスティー
Śrāvastī

北インドの古代都市。漢訳仏典の舎衛城。ブッダ時代 (前6~5世紀) にコーサラ国の都としてプラセーナジット王 (波斯匿〈はしのく〉) のもとに栄えていたが,コーサラ国の滅亡とともに繁栄を失った。アナータピンディカ長者 (給孤独長者) がブッダに寄進した祇園精舎はここにあった。この都市の遺跡の一部が,現在のウッタルプラデーシュ州のサヘート・マヘートで発見されている。

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