デジタル大辞泉 「シューシュタル」の意味・読み・例文・類語 シューシュタル(Shūshtar) イラン南西部、フーゼスターン州の都市。カールーン川沿いに位置する。アケメネス朝、ササン朝ペルシア時代から続く古代の運河やダムなどの大規模な灌漑かんがい設備が残っている。19世紀に衰退したが、1970年代にパフラビー朝のモハンマド=パフラビーにより農業振興を目的として再建され、現在も利用されている。2009年、「シューシュタルの歴史的水利施設」の名称で世界遺産(文化遺産)に登録された。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シューシュタル」の意味・わかりやすい解説 シューシュタルShūshtar イラン南西部,フージスターン州の都市。アバダンの北方約 200km,カールーン川に臨む高台に位置する。家並みのきわめて美しい町であるが,夏季は 50℃に達する気候のため,石造りやれんが造りの家々にはジール・ザミーン zir zaminと呼ばれる地下室を備えているものが多い。かつては重要な商業都市であった。ササン朝の王シャプール1世が灌漑のために建設したダムをはじめ,カールーン川の流れを利用した堰堤,地下水路などの古代建造物が知られる。九つの水門をもつ石造ダムが水流を調節しており,一部はいまも製粉や発電に用いられる。これらは前5世紀に基礎部分が構築され,3世紀に完成したとされる歴史的水利施設で,2009年世界遺産の文化遺産に登録された。人口 9万6732 (2006) 。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報