ジャール平原(読み)ジャールヘイゲン

デジタル大辞泉 「ジャール平原」の意味・読み・例文・類語

ジャール‐へいげん【ジャール平原】

Plain of Jars》ラオス中部に広がる平原アンナン山脈北西ポーンサワン近郊に位置する。標高1200~1400メートル。紀元前500年から紀元800年頃のものとされる数百もの石壺が点在石棺として使用されたと考えられているが、定かではない。チャンニン平原シエンクアン高原

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改訂新版 世界大百科事典 「ジャール平原」の意味・わかりやすい解説

ジャール平原 (ジャールへいげん)
Plaine des Jarres

ラオス中央部の平原。ベトナム国境のアンナン山脈から延びる標高1000m前後の石灰岩質の高原で,ラオスの屋根の一つを形成する。行政的にはシエンクアン省を中心とした地域で,チャンニン高原またはシエンクアン高原ともいう。中心のシエンクアン市(人口約1万)はヨーロッパ風の小都市である。巨大な石甕(ジャール)が多数発見されたことにちなんで命名されたもので,これら新石器時代大小の石甕は,葬礼に関した骨壺といわれ,人間が10人ほど入る大石甕もある。鉄製品や種々の石器青銅器なども出土している。狩猟地としても知られ,ミヤオ族など多くの山岳少数民族が住む。この地域はかつてベトナムとタイの争奪地となったように政治・戦略上の要衝で,ベトナムのビンからルアンプラバン,ビエンチャンへ通じる幹線道路が通じている。内戦時代にもこの平原をめぐり,左右両派の攻防戦が繰り返された。
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百科事典マイペディア 「ジャール平原」の意味・わかりやすい解説

ジャール平原【ジャールへいげん】

ラオス北東部,シエンクアン省に広がる高原地帯。標高1000m以上。新石器時代の巨大な石甕(ジャール)をはじめ考古学資料が多数出土した。ミヤオ族などの少数民族が多い。ラオス内戦時には左右両派がこの地をめぐって争った。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジャール平原」の意味・わかりやすい解説

ジャール平原
じゃーるへいげん

チャンニン平原

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジャール平原」の意味・わかりやすい解説

ジャール平原
ジャールへいげん

「シエンクワン高原」のページをご覧ください。

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