雀焼(読み)すずめやき

精選版 日本国語大辞典 「雀焼」の意味・読み・例文・類語

すずめ‐やき【雀焼】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 雀の内臓を取り除いて照り焼きにしたもの。雀の鮒焼き。
    1. [初出の実例]「此お祭の名物と云ふのは、〈略〉小鳥の雀焼(スズメヤキ)の外には」(出典:東京年中行事(1911)〈若月紫蘭〉十月暦)
  3. 小鮒小魚すずめ開きにして串を打ち、照り焼きにしたもの。〔料理早指南(1801‐04)〕

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日本の郷土料理がわかる辞典 「雀焼」の解説

すずめやき【雀焼き】


➀すずめの肉にしょうゆなどを合わせたたれをつけて焼いた料理。すずめは穀物を食い荒らすことから、五穀豊穣の神をまつる京都・伏見稲荷周辺の名物料理となっていたが、近年すずめは手に入りにくくなっている。
➁小ぶななどの小魚を背開きにして串に刺し、しょうゆなどを合わせたたれをつけて焼いた料理。小魚を開かずにそのまま、1本の串に何匹も並べて刺したものもある。かつては各地で作られたが、現在は東京・千住、千葉佐原茨城潮来の名物料理などに名残をとどめる。◇すずめの姿形、さばいたすずめの肉を開いた形、「ふくらすずめ」という、すずめの太った姿や寒さに羽をふくらませた姿を意匠化した古典文様・家紋・帯結び、枝などに並んでとまるさまなどに似るところからこの名があるとされる。

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「雀焼」の解説

すずめやき【雀焼き】

①すずめの肉にしょうゆなどを合わせたたれをつけて焼いた料理。すずめは穀物を食い荒らすことから、五穀豊穣の神をまつる京都・伏見稲荷周辺の名物料理となっていたが、近年すずめは手に入りにくくなっている。
②小ぶななどの小魚を背開きにして串に刺し、しょうゆなどを合わせたたれをつけて焼いた料理。小魚を開かずにそのまま、1本の串に何匹も並べて刺したものもある。かつては各地で作られたが、現在は東京・千住、千葉・佐原、茨城・潮来の名物料理などに名残をとどめる。◇すずめの姿形、さばいたすずめの肉を開いた形、「ふくらすずめ」という、すずめの太った姿や寒さに羽をふくらませた姿を意匠化した古典文様・家紋・帯結び、枝などに並んでとまるさまなどに似るところからこの名があるとされる。

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百科事典マイペディア 「雀焼」の意味・わかりやすい解説

雀焼【すずめやき】

フナの付焼。3cmぐらいの小ブナを頭ごと背開きにし串(くし)にさして素焼きした後,みりん醤油等で付焼きにし粉サンショウをふる。形がふくらすずめに似るところから名づけられたといわれ,フナの小鳥焼ともいう。

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世界大百科事典(旧版)内の雀焼の言及

【フナ(鮒)】より

…栃木県宇都宮の郷土玩具〈黄鮒〉はこのヒブナに由来したものか,あるいはキンブナにちなんだものかいずれかであろう。 食用魚としてのギンブナは甘露煮やすずめ焼きとしてとくに冬季に賞味される。【中村 守純】
[料理]
 フナの骨は縄文遺跡からの出土も報告されている。…

※「雀焼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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