ストケシア(その他表記)Stokes' aster
Stokesia laevis Greene

デジタル大辞泉 「ストケシア」の意味・読み・例文・類語

ストケシア(〈ラテン〉Stokesia)

キク科多年草。高さ約50センチ。葉は線形。夏から秋、ヤグルマギクに似た青紫色や淡紅・白色などの大形の頭状花をつける。北アメリカ原産で、観賞用。るりぎく。 夏》

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精選版 日本国語大辞典 「ストケシア」の意味・読み・例文・類語

ストケシア

  1. 〘 名詞 〙 ( [ラテン語] stokesia ) キク科の多年草。北アメリカ南部原産で、観賞用に栽培される。高さ三〇~六〇センチメートル。根生葉は柄をもち長さ一〇~二〇センチメートルの広披針形、基部は狭くなり縁にとげ状の毛がある。茎葉は無柄で基部は茎を抱く。六~一〇月枝先に径約八センチメートルの頭花をつける。頭花は筒状花だけからなるが、周辺のものは大形。花色原種では青紫色だが、白色、淡紅色などの品種もある。るりぎく。《 季語・夏 》

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改訂新版 世界大百科事典 「ストケシア」の意味・わかりやすい解説

ストケシア
Stokes' aster
Stokesia laevis Greene

北アメリカ原産のキク科の多年草。和名ルリギク。一名宿根ヤグルマギクというが,ヤグルマソウ属ではない。日本へは大正初期に輸入され,花壇宿根草,または切花として栽培されている。平滑な,先がとがる広披針形葉を根生し,7~8月ごろ,30~60cmの高さに花茎を直立させ,茎上に径10cmぐらいの頭状花を咲かせる。舌状花は切れ込みがあり,花型はニオイヤグルマに似る。花色は藤青色のものが一般的であるが,白色やばら色,あるいは黄色がかった紫色花のものもある。耐寒性のあるじょうぶな宿根草で,日当り排水のよい場所であればどこでもよく育つ。繁殖株分けによることが多く,株分け定植は春または秋に行う。実生もでき,採りまきし,翌春,定植をすれば,夏には花をつける。鉢栽培も容易である。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ストケシア」の意味・わかりやすい解説

ストケシア
すとけしあ
[学] Stokesia laevis Greene

キク科(APG分類:キク科)の耐寒性多年草。1属1種で、北アメリカ南東部に分布する。和名ルリギクともいう。茎は比較的直立性で高さ30~60センチメートル。根出葉は有柄であるが、茎葉は無柄で茎を抱くようにつく。頭状花は管状花からなり、径約10センチメートル、大輪の青紫色であるが、品種により桃色または白色がある。開花期は6~10月であるが、春先に温室へ搬入し、4~5月に開花させることもできる。耐寒性は強く、露地で越冬する。栽培は容易で、水はけのよい軽い土であれば十分生育する。繁殖は3月または10月に株分けするが、3~4月に太めの根をとり、浅い箱などに根伏せしてもよい。実生(みしょう)も可能であるが、改良品種の場合は形質が変化するので、実生は不可能である。

[岡田正順 2022年3月23日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ストケシア」の意味・わかりやすい解説

ストケシア
Stokesia laevis; stokesia

キク科の多年草で,ルリギクともいう。北アメリカ西南部のカリフォルニア,アリゾナ,フロリダ各州などの原産で,花壇などでの観賞用や切り花として栽培される。茎は上部でまばらに分枝し,無毛。葉は披針形で基部にはとげ状のあらい鋸歯を出す。夏に茎の上部の葉腋から花茎を出し,帯青紫色の頭状花を頂生する。頭花は径 3cmほどあり,外側の総包片は緑色で葉状をしている。頭花には多数の細い舌状花がある。

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百科事典マイペディア 「ストケシア」の意味・わかりやすい解説

ストケシア

ルリギクとも。北米南東部原産のキク科の多年草。高さ30〜60cmになり,7〜10月,径10cmほどの頭花を開く。縁辺の舌状花は中心部のものよりも大きく,深く5裂。花色は野生種では青紫色だが,白・淡紅・淡黄色の改良品種もある。耐寒性強く,秋まきすると翌夏以後花が見られる。切花,花壇用に栽培。

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