スワデーシー(読み)すわでーしー(英語表記)Swadeshī

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スワデーシー」の意味・わかりやすい解説

スワデーシー
すわでーしー
Swadeshī

本来インド諸語で「自国の」を表す形容詞。転じて土着商品の愛用奨励を意味する。古くは1860、70年代にマハラシュトラの土着産業発展を目ざすスワデーシー運動があるが、一般にインド史では、1905年のベンガル分割に抵抗して展開された広範な反英民族運動の一形態をこの名でよぶ。インド人資本による産業の発展と外国品排斥を含む国産品奨励をおもな内容とするが、ベンガルでは広く社会、文化運動にも波及した。その大衆的戦術により全インドの知識人、中間階層のみならず一般大衆をも反英独立運動に糾合していった。また、インド民族資本の発展にも一定の寄与をした。1920年代初めにはM・ガンディーもこの名の運動を展開する。

[内藤雅雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android