セピア

デジタル大辞泉 「セピア」の意味・読み・例文・類語

セピア(sepia)

イカの墨を原料として製する暗褐色の顔料。インク水彩絵の具、また素描に用いる。烏賊墨いかずみ
褐色

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精選版 日本国語大辞典 「セピア」の意味・読み・例文・類語

セピア

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] sepia )
  2. イカの墨から製する暗褐色の絵の具。また、その色。
    1. [初出の実例]「洋画に用ふる『セピア』の色彩に似たりき」(出典:落梅集(1901)〈島崎藤村〉雲)
    2. 「伸子は、セピアにやきつけた一枚を渡された。印画としては綺麗に仕上ってゐた」(出典:伸子(1924‐26)〈宮本百合子〉四)
  3. 黒や紅殻(べんがら)などの混合物からなる濃褐色の市販の絵の具名。

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色名がわかる辞典 「セピア」の解説

セピア【sepia】

色名の一つ。JIS色彩規格では「ごく暗いみの」としている。セピアはギリシア語頭足類イカのこと。一般に、イカの墨から作られる絵の具の濃い茶色をさす。イカの内臓分泌腺のなかで作られる黒褐色の分泌物が、いわゆる墨のこと。それを乾燥させてセピア顔料にした。非常に古くから使われていた顔料とされる。現代では人工的に作られるが、色名として一般化した。モノクロの古い写真が色あせて茶色っぽくなったことから、郷愁をさそうような古い情景や事柄を「セピア調」というように用いられる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セピア」の意味・わかりやすい解説

セピア
sepia

いかの墨袋から得られる半透明の顔料。褐色で水彩または淡彩用に用いられるが,日光に当るとすみやかに退色する。古代ローマ時代からすでに用いられていたが,特に 18世紀末から 19世紀後半にかけて,それまでのビストルに代って淡彩画に好んで用いられた。

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デジタル大辞泉プラス 「セピア」の解説

セピア〔オートバイ〕

スズキが1989年から製造・販売したスクータータイプのオートバイ。総排気量49cc(原動機付自転車)。エンジン形式は空冷2ストローク単気筒。1999年のモデルチェンジに伴い、上位車種のセピアZZが登場。

セピア〔曲名〕

日本ポピュラー音楽。歌は男性シンガーソングライター、高橋優(ゆう)。2012年発売のアルバム「この声」に収録されている。日本テレビ系で放送のドラマ「たぶらかし~代行女優・マキ~」の主題歌。

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犬&猫:ペットの品種がわかる事典 「セピア」の解説

セピア【Sepia】

猫の毛色のひとつ。かすかにポインテッドがみられるが、全体の色もほぼポイント・カラーと同じになる被毛のこと。◇バーミーズ・カラーともいう。

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世界大百科事典(旧版)内のセピアの言及

【水彩】より

…またより重厚なマティエールを出すため,これに不透明な白色顔料(ボディbody)を加えることが多いので,不透明水彩をボディ・カラーと呼ぶこともある。また煤(すす)から作られるビスター,イカの墨から作るセピアで描いた単色画も水彩に近いものをもっている。
[水彩の歴史]
 ヨーロッパにおける水彩の歴史は紙の普及とも関係があり,15~16世紀に始まり,18世紀後半から19世紀にかけてのイギリスで一つの頂点に達した。…

※「セピア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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