水彩(読み)すいさい

百科事典マイペディアの解説

水彩【すいさい】

水で溶かして用いる絵具で描いた絵。英語でwatercolor,フランス語でaquarelle。グアッシュテンペラなど不透明絵具を用いたものも含めるが,狭義には透明絵具を使ったものをさす。透明絵具は,顔料アラビアゴム,水,グリセリンなどと練り合わせたもの。デューラーなどの例に見えるごとく,ルネサンスのころから旅行の際の写生下絵のために描かれたが,完成した作品としての水彩画は18世紀末から19世紀初めの英国に始まり,コットマンコンスタブルらによって確立した。日本では浅井忠石井柏亭三宅克己らに始まる。

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世界大百科事典 第2版の解説

すいさい【水彩 watercolor】

水絵(みずえ)とも呼ばれ,水溶性の顔料を使って描いた絵画をさす。アラビアゴムなどを混入して練り合わせた顔料を水で溶かして使うが,水溶性の顔料という点だけに注目すれば,古代エジプトのパピルスに描かれた絵,イランインドのミニアチュール,あるいは日本画,中国画なども広義の水彩ということになる。しかし一般には西洋でとくに18世紀以降に発達した技法ないしジャンルをさす。を使い,有彩である点は油彩に似るが,水で溶かして紙に描くという軽便性はデッサン的な要素といえる。

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精選版 日本国語大辞典の解説

すい‐さい【水彩】

〘名〙
① 水で溶かして彩色すること。
※多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉後「画は水彩風に見面(みづら)好く塗って」

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世界大百科事典内の水彩の言及

【絵画】より

…油絵の登場以前は,卵黄,卵白,にかわなどを媒材としたテンペラが写本装飾や板絵などに広く用いられていた。水彩画は,油絵より手軽で簡便なため,風景のスケッチなどに広く用いられ,とくに18世紀以降,イギリス風景画で大きな役割を果たした。また水彩は,やはり水に溶いた不透明性の画材であるグアッシュとともに,デッサンの彩色にも用いられる。…

※「水彩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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