ソ連邦最高会議(読み)ソれんぽうさいこうかいぎ(その他表記)Verkhovnyi Sovet SSSR

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソ連邦最高会議」の意味・わかりやすい解説

ソ連邦最高会議
ソれんぽうさいこうかいぎ
Verkhovnyi Sovet SSSR

ソ連の国家権力の最高機関で,唯一の立法機関。 1917年の二月革命後各地に組織された労働者,兵士農民の「ソビエト」を前身とする。連邦会議民族会議の二院制。5年ごとに代議員が選出される。選挙権は 18歳,被選挙権は 23歳からで,立候補は推薦による。代議員は約 1500名。通常年2回招集され,また最高会議幹部会によって随時招集される。普通の立法のほか,最高会議幹部会員,閣僚,連邦最高裁判所判事,検事総長を選任する権限をもつ。選挙で改選された場合,選挙後3ヵ月以内に招集される。会期憲法上規定されていないが通常は数日間。最高機関とされるが,事実上は共産党の完全な支配下にあった。 88年 12月に憲法が改正され,最高会議も大幅に改革された。人民代議員大会新設,その 2250人の代議員のなかから 542人の最高会議議員を選出する。最高会議の定例会期は1年に2回招集され,各会期は3~4ヵ月。また最高会議議長の職が新設され,国家元首に相当するとされた。従来完全に形骸化していた最高会議は 89年以後実質的な立法機関として重要な役割を果すようになった。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ソ連邦最高会議」の解説

ソ連邦最高会議(ソれんぽうさいこうかいぎ)

最高ソヴィエトともいう。ソ連の最高国家機構。人口30万人に1人の比率で選挙される代議員からなる連邦会議と連邦構成の各共和国,自治共和国自治区,民族区の代表からなる民族会議の両院よりなる。両院は対等で,立法・経済計画と予算承認,憲法の改正,および幹部会,閣僚会議,最高裁判所判事・検事総長を選出する。

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