ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゾウクラゲ」の意味・わかりやすい解説
ゾウクラゲ
Carinaria cristata; glass nautilus
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軟体動物門腹足綱ゾウクラゲ科の巻き貝。クラゲの名がついているが、腔腸(こうちょう)動物ではなく、体が透明な寒天質で海中を泳ぐためにこの名がある。世界の暖水域表層に広く分布する。殻は小さい烏帽子(えぼし)状で薄く、ほぼ体の中央背側にあって、ここに内臓が収まっているが、体全体を殻の中に引っ込めることはできない。体は細長く最長60センチメートルに達し、前端には歯舌をもった口が開き、その背側に1対の目と触角がある。体の中央腹側には、1枚の団扇(うちわ)状に変形した足があり、これを上にして泳ぐ。この足の後縁には吸盤がある。尾部はしだいに細くなり、背部に冠状のひれがある。
日本近海にはこのほか、ラマルクゾウクラゲC. lamarcki、ヒメゾウクラゲC. japonicaおよびカブトゾウクラゲC. galeaの3種を産する。いずれも黒潮系水域などの暖流域に分布し、海表面を遊泳している。鋭い歯舌で小形の甲殻類を食べ、自身は魚類やアカウミガメの餌(えさ)になっていることがある。
[奥谷喬司]
略称 EEZ。沿岸国が水産資源や海底鉱物資源などについて排他的管轄権を行使しうる水域。領海を越えてこれに接続する区域で,領海基線から 200カイリの範囲をいう。沿岸国は,水中ならびに海底と地下の天然資...
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