日本大百科全書(ニッポニカ) 「タチドコロ」の意味・わかりやすい解説 タチドコロたちどころ / 立野老[学] Dioscorea gracillima Miq. ヤマノイモ科(APG分類:ヤマノイモ科)の多年草。横に伸びる節くれだった地下茎はあるが、ヤマノイモのようないもはできない。茎は初め直立するが、数枚の葉が出たあとには、他の植物に寄りかかって伸びる。葉はすべて互生し、葉身は細い三角形で分裂しない。花期は6~7月。雌雄異株で、雄花序は直立するが、雌花序は下垂する。完全雄しべは3本。山地の林縁に普通に生え、本州から四国、九州、および中国に分布する。[清水建美 2018年10月19日] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タチドコロ」の意味・わかりやすい解説 タチドコロ(立野老)タチドコロDioscorea gracillima ヤマノイモ科のつる性の多年草。北海道を除く日本および中国中部の温帯に分布し,山地に普通にみられる。多肉質の地下茎は分枝して横にはい,茎は初め直立するがのちに他物にからみついて伸びる。葉は心臓形あるいは長楕円形で,浅い波状縁をもち長い葉柄をもつ。雌雄異株で,夏に雄花は上向きの複穂状をなし,雌花は穂状花序をなして垂れ下がり,いずれも黄色6弁の小花をつける。果実は 蒴果で,円形の翼をもつ種子を包む。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報