タマリン(読み)たまりん(英語表記)tamarin

翻訳|tamarin

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タマリン」の意味・わかりやすい解説

タマリン
たまりん
tamarin

哺乳(ほにゅう)綱霊長目マーモセット科タマリン属に含まれる動物総称。この属Saguinusの仲間は、マーモセットと同様、リスぐらいの小形のサルである。体毛の生え方と色の変異が著しく、かつては数属と多数の種が設けられたが、現在では1属11種にまとめられている。亜種数は32。パナマ、コロンビア北西部、アマゾン川流域の大部分、およびギアナ地区に分布するが、オリノコ川流域にはいない。果実昆虫主食とし、マーモセットほどではないが樹液や樹脂も食べる。クロクビタマリンS. nigricollisとセマダラタマリンS. fuscicollisは、昆虫、とくにバッタコオロギ探しに熱中するという報告がある。数頭の小集団で暮らすが、これがいくつか集まってより大きな地域集団をつくることがある。

[西邨顕達]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タマリン」の意味・わかりやすい解説

タマリン
Saguinus; tamarin

霊長目キヌザル科タマリン属に属する動物の総称。マーモセットに似るが,体がやや大きく,尾に縞模様がない。また下顎犬歯門歯の2倍近くになる点で他のマーモセット類と区別される。ゴールデンライオンタマリン S. rosalia,クチヒゲタマリン S. mystaxをはじめ,いくつかの種が知られている。いずれも南・中央アメリカ熱帯雨林樹上にすみ,昆虫類,果実,種子を食べ,家族単位で生活している。

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