インドネシア,スンバワ島のサンガル半島の大部分を占めている基底直径約40kmの成層火山。標高2851m。山頂には直径約6km,深さ約600mの火口がある。1815年の噴火は歴史に記録された世界最大の噴火とされている。4月10~12日の大爆発音は1750kmまで聞こえ,500km離れたマドゥラ島ではその火山灰のため3日間暗闇が続いた。高さ3900mあった山頂は2851mに減じ,上記火口が生じた。消失した山体は約30km3,噴出物の体積は100~150km3と見積もられている。噴火後数ヵ月にわたって世界各地で異常な夕焼けが見られ,この年の夏は異常に低温であった。火山噴火の噴出物が大気中に拡散した例としては,1783年のラキ山(アイスランド)および浅間山,1883年のクラカタウの噴火をもしのぐものである。噴火による犠牲者は,その後の飢饉,疫病によるものをも含めて9万2000人とも5万8000人ともいわれている。この火山の主たる岩石は,白リュウ石を含んだ安山岩-玄武岩系である。なお,現在の活動は火口底の噴気活動だけである。
執筆者:横山 泉
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…内陸部諸所に新期の火山が噴出する。北岸中央の最高峰タンボラ火山(2850m)はかつては標高4000mを超えていたが,1815年の大爆発(有史以来,世界屈指の爆発として知られる。死者5万)で現在の高さになった。…
※「タンボラ山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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