だるま市[高崎](読み)だるまいち[たかさき]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「だるま市[高崎]」の意味・わかりやすい解説

だるま市[高崎]
だるまいち[たかさき]

群馬県高崎市黄檗宗少林山達磨寺(1697開創)で,1月6~7日に夜通し開かれる市。正式には七草大祭だるま市という。1月7日は,達磨寺の開山心越禅師が中国から招来した日と伝わり,本堂本尊としてまつられている北辰鎮宅霊符尊(→妙見菩薩)の縁日で,前日の 6日から境内参道にかけて約 300軒の達磨店などが立ち並ぶ。古来,正月には,心越が一筆で描いた黄檗宗の開祖達磨大師の絵を一年の災厄を除くお札として配っていたが,だるま市は,9代目の東嶽和尚が,天明の飢饉で被害を受けた農民たちに張り子の達磨のつくり方を教え,祭りの縁日で売らせたことに始まると伝わる。関東のだるま市としては最大の規模で,2日間で約 30万人もの人々が集まる。(→達磨市

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