チオノドクサ(読み)ちおのどくさ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「チオノドクサ」の意味・わかりやすい解説

チオノドクサ
ちおのどくさ
[学] Chionodoxa

ユリ科(APG分類:キジカクシ科)チオノドクサ属の総称。園芸上は秋植え球根草として扱う。早春に2、3枚の細長い葉の間から約15センチメートルの花茎を出し、数個から10個の鐘状花を開く。花被片(かひへん)は6枚、花筒部は短い。東地中海と小アジアの山地原産で、5、6種知られる。よく栽培されるのは次の3種である。サルデンシス種C. sardensis Whittall ex Barr & Saydenは中輪で花つきがよく、花は鮮青色の星形で美しい。ルシリエ種(和名ユキゲユリ)C. luciliae Boiss.は前種に似るが、花の中央部が純白色となり、よく目だつ。ギガンティア種C. gigantea Whittallは大輪である。いずれも耐寒性は強く、比較的半陰地でよく育ち、数年は植え替える必要はない。

[平城好明 2019年3月20日]


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