静岡県の新民謡。1926年(大正15)静岡電気鉄道(現静岡鉄道)が清水市(現静岡市)に仮開園させた狐ヶ崎(きつねがさき)遊園地(1927本開園)の人工温泉の翠紅園(すいこうえん)で、観光客のお座敷唄(うた)として聞かせる新民謡としてつくられたものである。作詞は北原白秋(はくしゅう)、作曲は町田嘉章(かしょう)(のち佳聲(かしょう))で、詞ができあがったのは27年12月15日で、30番まであった。節付けされたのは翌年の秋で、両人によって静岡芸者に指導が行われた。しかし流行をみたのは、昭和30年代に入って市丸がレコード化してからである。なお、狐ヶ崎遊園地は67年(昭和42)閉園。68年、同所に狐ヶ崎ヤングランドが開業したが、93年(平成5)遊園部門は廃止された。
[竹内 勉]
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