チャム語(読み)ちゃむご

日本大百科全書(ニッポニカ) 「チャム語」の意味・わかりやすい解説

チャム語
ちゃむご

ベトナム南部のカムラン湾付近およびカンボジアプノンペン、コンポン・チャム付近に分布する民族集団チャム人言語。使用人口は不明だが、数万人と推定される。インドネシア語系というのが通説であるが、モン・クメール語族系の語彙(ごい)も多く使用している。ベトナムのチャム語はインド系の文字を使用、カンボジアのチャム人はイスラム化したためアラビア文字を使用している。

[坂本恭章]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チャム語」の意味・わかりやすい解説

チャム語
チャムご
Cham language

ベトナムのファンティエットやカンボジアのコンポンチャム付近に話されている言語。かつてのチャンパ王国を建てた民族の後裔の言語とされる。言語的にマレー語に近いオーストロネシア語族インドネシア語派に属するとみる説と,これとは別系統のオーストロアジア語族系の言語にマレー語の要素が上層としてあとから加わってできた一種混合語とみる説とがある。

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