ティカル国立公園(読み)ティカルコクリツコウエン(その他表記)Tikal National Park

デジタル大辞泉 「ティカル国立公園」の意味・読み・例文・類語

ティカル‐こくりつこうえん〔‐コクリツコウヱン〕【ティカル国立公園】

Parque nacional Tikal》⇒ティカル

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ティカル国立公園」の意味・わかりやすい解説

ティカル国立公園
ティカルこくりつこうえん
Tikal National Park

グアテマラ北部,ペテン県にあるティカル遺跡を中心とする国立公園。面積 574km2。 1957年指定。前 600年頃から人が住み,3~9世紀のマヤ文明古典期には政治宗教・経済の中心地として栄え,10世紀に遺棄されたティカルは 17世紀末スペイン人宣教師によって発見されたが,本格的な発掘調査が始められたのは 19世紀になってからであった。その結果,中央広場に向かい合って建つ9層からなる高さ 51mの「大ジャガー神殿」と高さ 42mの「仮面の神殿」,その西側に建つ高さ 55mの「ジャガー神官の神殿」をはじめ,ピラミッド神殿や邸宅跡など 100以上の建造物が発見された。近年,開発の波が押し寄せ,危機的な状況にある。 1979年世界遺産の文化・自然の複合遺産に登録。

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世界遺産詳解 「ティカル国立公園」の解説

ティカルこくりつこうえん【ティカル国立公園】

1979年に登録されたグアテマラの世界遺産(複合遺産)。同国北部のペテン地方にある、マヤ文明の最大かつ最古の都市遺跡である。ティカル一帯には紀元前からマヤ人たちが定住し、熱帯雨林を切り開き、焼き畑農業によるトウモロコシ栽培を行っていた。4~8世紀が最盛期とされる。海抜250mの密林の奥深くにあるティカルの中心的な遺跡は、高さ51mのピラミッド型の「大ジャガーの神殿」で、最上部の神殿入り口にジャガーの彫刻が発見されたことがその名前の由来である。このほか、同様にピラミッド型である「仮面の神殿」「双頭の蛇の神殿」などが残されている。◇英名はTikal National Park

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百科事典マイペディア 「ティカル国立公園」の意味・わかりやすい解説

ティカル国立公園【ティカルこくりつこうえん】

グアテマラ北部,ペテン地方にある国立公園。丘陵地の密林の中に,前6世紀から後10世紀にいたるマヤ文化の巨大な都市遺跡がある。中央の広場を中心に,高さ約70mの階段状ピラミッド〈双頭の蛇の神殿〉をはじめ,〈ジャガーの神殿〉〈仮面の神殿〉などの神殿や宮殿がいくつも建つ。周辺地域には住居跡も散在し,建造物は約3000にものぼる。古代マヤ文化の壮大な都市設計を示す遺跡。1979年,世界遺産(文化・自然複合)に登録。

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