コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

 テ

11件 の用語解説(ての意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

て[五十音]

五十音図タ行の第4音。歯茎の無声破裂子音[t]と母音[e]とからなる音節。[te]
平仮名「て」は「天」の草体から。片仮名「テ」は「天」の初3画から。

て[助動]

[助動]《完了の助動詞「つ」の未然形・連用形》⇒[助動]

て[格助・係助・終助]

《助詞「って」が「ん」で終わる語に付く場合に用いられる》
[格助]って」に同じ。「今、なん言った」「人間ものは偉大な物だ」
[係助]って」に同じ。「山田さんいい人ね」「それはいかん、もう遅いよ」
[終助]って」に同じ。「そんなことはありません
[補説]は近世以降みられ、「夏は昼寝にかぎるて」のような「ん」に付かない言い方もあるが、現代語ではあまり用いられない。

て[格助]

[格助]《上代東国方言》引用の格助詞「」に同じ。
「父母が頭(かしら)掻(か)き撫で幸(さ)くあれ―言ひし言葉(けとば)ぜ忘れかねつる」〈・四三四六〉

て[接助・終助]

[接助]活用語の連用形に付く。ガ・ナ・バ・マ行の五段活用動詞の音便形に付く場合は「で」となる。形容詞、形容詞型助動詞に付く場合は「って」の形をとることもある。
ある動作・作用から、次の動作・作用へと推移・連続する意を表す。「学校に行っ勉強する」「着替えをすませ寝る」
「春過ぎ―夏来たるらし白妙の衣干したり天の香具山」〈・二八〉
原因・理由を表す。…ので。…ために。「頭が痛く寝ていた」
「老いかがまり―室(むろ)の外(と)にもまかでず」〈・若紫〉
手段・方法を表す。「歩い通学する」「泣い抗議する」
時間の経過を表す。「卒業し五年になる」
並立・添加を表す。「雨が降っ風が吹く」「大きく甘い柿」
「昔、男臥し―思ひ、起き―思ひ」〈伊勢・五六〉
逆接を表す。「わかってい答えない」「見見ぬふり」
「昔、男身はいやしく―、いとになき人を思ひかけたりけり」〈伊勢・九三〉
(「…て…て」の形で)強調の意を表す。「売っ売っ売りまくる」
(「…について」「…に関して」「…に関して」「…にとって」などの形で)次の動作・作用の行われる事態・状況・関係事物などを提示する意を表す。「この問題に関し触れるならば」「我々にとっ大事なことは」
補助動詞に続けて、動作・作用の内容を具体的に示す意を表す。「思い出しみる」「嫌になっしまう」
「五条なる家たづね―おはしたり」〈・夕顔〉
10 連用修飾語を作り、状態・様子を表す。
「いといたく面痩(おもや)せ給へれど、なかなかいみじくなまめかしく―、ながめがちに音(ね)をのみ泣き給ふ」〈・夕顔〉
[終助]活用語の連用形に付く。ガ・ナ・バ・マ行の五段活用動詞の音便形に付く場合は「で」となる。形容詞、形容詞型助動詞に付く場合は「って」の形をとることもある。
質問や確かめの気持ちを表す。「あなたにもでき」「いらしたことあっ
(「てよ」の形で)話し手が、自分の判断や意見を主張する気持ちを表す。「私にはあなたの気持ちよくわかっよ」「とてもすばらしくっよ」
依頼、軽い命令を表す。…てください。…てくれ。「早く来」「私にも見せね」
(形容詞・形容詞型助動詞に付いて)気持ちの高まりを表す。…てたまらない。「とても寂しく」「推理小説を読んだので怖く
[補説]は、くだけた表現、うちとけた会話に用いられる。いずれも接続助詞「て」によって導かれる文を表現しない言い方で、本来の質問・主張・命令などに比べると柔らかく、婉曲(えんきょく)な表現になっている。12は女性専用語。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

大辞林 第三版の解説

五十音図タ行第四段の仮名。歯茎破裂音の無声子音と前舌の半狭母音とから成る音節。
平仮名「て」は「天」の草体。片仮名「テ」は「天」の初三画の変形。

( 助動 )
〔完了の助動詞「つ」の未然形・連用形〕

( 格助 )
〔上代東国方言〕
格助詞「と」に相当する語。引用してそれと示すのに用いる。 「父母が頭かしら搔き撫で幸くあれ-言ひし言葉けとばぜ忘れかねつる/万葉集 4346

〔助詞「って」が撥音「ん」で終わる語に付く場合に用いられる〕
( 格助 )
「って」(格助)に同じ。 「これはなん-いうのだろう」 「ぼくは知らん-答えておいた」
( 係助 )
「って」(係助)に同じ。 「ポンかん-みかんの一種かしら」
( 終助 )
「って」(終助)に同じ。 「もう絶対に書いてもらわん-」

〔完了の助動詞「つ」の連用形からでたものといわれる。ガ・ナ・バ・マ行五段活用の動詞に付く場合には「で」となる。形容詞型活用の語の後では「って」の形をとることもある〕
( 接助 )
動詞型および形容詞型の活用語の連用形に接続する。前後の句を単に接続するのが本来の用法である。
動作・作用・状態が継続し、または引き続いて起こる意を表す。…てそれから。 「冬がすぎ-、春がくる」 「顔をあげ-じっと見つめる」 「薬を飲んで寝る」
原因・理由などを表す。ので。 「人にすすめられ-、本を読む」 「金が欲しく-、盗みをした」 「直接会っ-、渡す」
方法・手段を表す。 「無理をし-、学校に行く」 「塩を入れ-、味を調える」
並列・添加・対比などを表す。 「つよく-、やさしく-、ほんとにすてきよ」 「重要にし-、かつ緊急を要する議案」
(「…て…て」の形で)強意を表す。 「買っ-買っ-買いまくる」
逆接的に用いる。…のに。 「よく知ってい-、知らせてくれないとはいじわるな人だ」 「手は、生先き見え-、まだ、よくも続けたまはぬ程なり/源氏 橋姫
〔「について」 「において」 「に関して」などの形をとって〕 事態・状況や関連する物事などを示す。 「本案件につい-、質疑はありませんか」 「予想に反し-、大敗した」
あとに補助動詞が続く形で、動作・作用の様態をさまざまに表現するのに用いる。 「見上げ-いる」 「書い-しまう」 「行っ-みる」 「し-やる」 「読んであげる」 「木を切っ-くる」
動作・作用の内容を表す。…していると。 「間遠に聞きならひ給へる御耳にさしあてたるやうに鳴き乱るるを、なかなかさまかへ-おぼさるるも/源氏 夕顔
「ては」「ても」の形で条件句を作る。 → てはても(接助)
( 終助 )
の用法から派生したもの〕
接続のしかたはと同じ。多く、女性が用いる。
話し手の判断を主張したり、念を押したりする気持ちを表す。「てよ」の形をとる。 「とてもよくっ-よ」 「よくお似合いになっ-よ」
質問を表す。上昇のイントネーションを伴う。 「あなた、よく聞こえ-」
命令・依頼を表す。「てよ」「てね」の形をとることもある。 「はやく起き-」 「遊びにいらし-」
動詞・助動詞の終止形に接続する。近世以降の用法。みずからうなずく気持ちで軽く添える。 「油断がならぬ-」 「おれが行くこともあるまい-」 「女の子は意地の悪いものでございます-/滑稽本・浮世風呂 2

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


五十音図第4行第4段の仮名。平仮名の「て」は「天」の草体から、片仮名の「テ」は「天」の初めの3画からできたものである。万葉仮名では「弖、、底、天、提、帝(以上音仮名)、手、而、價、直(以上訓仮名)」などが清音に使われ、「代、田、、泥、、庭(以上音仮名)、而(訓仮名)」などが濁音に使われた(「而」は清濁両用)。ほかに草仮名としては「(帝)」「(亭)」「(轉)」「(傳)」「(弖)」などがある。
 音韻的には/te/(濁音/de/)で、上歯茎と舌との間で調音する無声破裂音[t](有声破裂音[d])を子音にもつ。[上野和昭]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ての関連キーワード敢へなむおもえりげりてきてけり垂んとすにきにけりにたりてしが

今日のキーワード

平野美宇

卓球選手。2000年4月14日、静岡県生まれ、山梨県育ち。3歳で卓球を開始。07年に小学1年生で全日本選手権大会バンビの部優勝、09年に小学2年生で同大会ジュニアの部初出場を果たし、注目を集めた。13...

続きを読む

コトバンク for iPhone

ての関連情報