テーブルクロス(その他表記)tablecloth

翻訳|tablecloth

デジタル大辞泉 「テーブルクロス」の意味・読み・例文・類語

テーブルクロス(tablecloth)

テーブルに掛ける布地テーブル掛け

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精選版 日本国語大辞典 「テーブルクロス」の意味・読み・例文・類語

テーブル‐クロス

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] tablecloth ) =テーブルかけ(━掛)
    1. [初出の実例]「敷物 テーブル、コロース」(出典:西洋衣食住(1867)〈福沢諭吉〉)

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改訂新版 世界大百科事典 「テーブルクロス」の意味・わかりやすい解説

テーブルクロス
tablecloth

テーブル掛けともいうが,食事の際に食卓にかける布と,装飾的なものに大別される。後者はテーブルカバーともいい,ビロード,つづれ織をはじめ織模様や染模様をだしたもの,刺繡(ししゆう)をほどこしたもの,レース編によるものなどがあり,室内装飾の一要素となっている。テーブルの中央におく小型のものもあり,同様に卓上を飾る銀器やガラス器などを含めてテーブルセンターあるいはセンターピースと呼ぶ。

 西洋ではフォークが一般化するまで手づかみで食事をしていたので,テーブルクロスが現れたのはフランスではカロリング朝ルイルートウィヒ)1世(在位814-840)の時代から,イギリスではアングロ・サクソン時代(8~10世紀)からとみられ,食事の際に1皿ごとに手を洗ってテーブルクロスの自席の部分でぬぐった。1530年にエラスムスの書いた作法書に〈汚れた手はテーブルクロスでぬぐうのが最も上品である〉と書かれている。しかしイギリスでは11世紀ころ,食事の際にテーブルクロスの上にのせられた布で手をふいたというし,フランスでも14世紀に小型のテーブルクロスが大型のテーブルクロスの上に置かれるようになったといわれている。これはそのころからぜいたくなリネンのテーブルクロスが現れたので,それを汚さないために発生した風習のように考えられる。

 今日のようにテーブルクロスとナプキンがはっきり分かれたのはフランスでは16世紀ころであったとみられる。西洋では伝統的にテーブルクロスとナプキンには高級のリネン(テーブルリネンと総称する)を用い,そのセット花嫁が持参する風習で,花嫁の頭(かしら文字を刺繡し,結婚後も花嫁の私有財産とみなされている。今日でも正式な夜食のテーブルクロスには,リネンのダマスク織が尊重されている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「テーブルクロス」の意味・わかりやすい解説

テーブルクロス
てーぶるくろす
table cloth

食卓用のテーブルに主としてかける布のこと。実用上と飾りとを兼ねていることが多い。テーブルクロスが食卓に用いられるようになったのは8世紀ごろからといわれる。フランスのほうが古くから使われ、その後10世紀ごろからイギリスでもよく使われるようになったといわれる。ナイフ、フォーク、スプーンなどが、日常の食事で使われるようになるまでは、手づかみで料理を食べることも多く、汚れた手をテーブルクロスの裾(すそ)でぬぐったという。フィンガーボウルなどがあるのは、その名残(なごり)ともいえる。ただ、11世紀ごろになると、イギリスでは、テーブルクロス以外に、手ふき専用の小布を食卓に置くようになった。これがナプキンである。

 テーブルクロスは、食器が食卓の材質、たとえば木や大理石などに当たって音をたてたり、滑ったりするのを防ぐことにも役だった。テーブルクロスの材質は、実質的なものには、洗濯に耐えられる地の厚い木綿や麻が使用され、色も清潔感のある白や淡色のものが多い。装飾的なものには、織り模様、染め模様を施したもの、刺しゅうしたもの、ビロード、レース編みなどがある。近年はビニルのクロスも使用されるようになったが、汚れは落ちやすいものの、感触、色などはあまりよい感じを与えない。

[河野友美・大滝 緑]

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食器・調理器具がわかる辞典 「テーブルクロス」の解説

テーブルクロス【tablecloth】

食器が直接テーブルにあたって音がしたりテーブルに傷が付いたりするのを防ぐために用いる、食卓全体を覆うカバー。素材は布のほかビニールなどもあり、色・柄も用途に応じてさまざまなものがある。◇「テーブル掛け」ともいう。

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