日本大百科全書(ニッポニカ) 「デュ・モーリエ」の意味・わかりやすい解説
デュ・モーリエ
でゅもーりえ
Daphne du Maurier
(1907―1989)
イギリスの女流小説家。挿絵画家で小説も書いた祖父ジョージGeorge du Maurier(1834―96)と、俳優で演出家の父ジェラルドSir Gerald du Maurier(1873―1934)をもち、ロンドンに生まれる。ロマンチックな舞台と人物を設定し、推理小説的メロドラマを描く。ブロンテ姉妹の影響がみられ、『ジェーン・エア』を思わせる『レベッカ』(1938)がもっとも有名。ミステリー趣味の小説として『従妹レイチェル』(1951)や『スケープ・ゴート』(1957)があり、歴史小説として『王の将軍』(1946)や『ジャマイカの宿』(1956)がある。ほかに、彼女の父や家族の伝記『ジェラルド』(1934)や『デュ・モーリエ家』(1937)がある。
[安達美代子]
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