ドーズ(読み)どーず(英語表記)Charles Gates Dawes

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドーズ」の意味・わかりやすい解説

ドーズ
どーず
Charles Gates Dawes
(1865―1951)

アメリカの銀行家、政治家。オハイオ州生まれ。弁護士を経て実業界入り。W・マッキンリーの大統領選挙運動を支援、この論功行賞として政権誕生後1897年通貨監督官に就任金本位制確立に尽くす。退任後1902年イリノイ州で銀行、信託会社を設立、金融界に入る。第一次世界大戦後1921年ハーディング政権下の財政官を経て、1923年末ドイツ賠償問題・専門委員会の委員長に就任、翌1924年「ドーズ案」を取りまとめた。この功績により1925年ノーベル平和賞を受賞、クーリッジ政権の副大統領(1925~1929)となった。こののちドミニカ共和国の財政顧問を経て、フーバー政権期には駐英大使、ロンドン軍縮会議の代表を務め、1932年には復興金融公社の初代総裁に就任した。

牧野 裕]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドーズ」の意味・わかりやすい解説

ドーズ
Dawes, Charles Gates

[生]1865.8.27. オハイオマリエッタ
[没]1951.4.23. エバンストン
アメリカの政治家,財政家。シンシナティ法律学校で学び,弁護士となったが,W.マッキンレーの大統領選挙を支援して政界に入り,財政面で活躍。 1902年にイリノイ州のセントラル信託銀行を組織し,財界に戻った。第1次世界大戦中はフランスに滞在,19年に代将となり引退。大戦後ドイツの賠償問題に関するドーズ案を提案し,ドーズ委員会の委員長として,ヨーロッパの通貨の安定に尽力し,25年にノーベル平和賞を受賞。 25~29年は C.クーリッジ大統領を補佐して副大統領をつとめ,29~32年はイギリス駐在大使として活躍した。

ドーズ
Dawes, William

[生]1745.4.6. ボストン
[没]1799.2.25. ボストン
アメリカ植民地時代のボストンの皮なめし工,雑貨商。アメリカ独立戦争勃発の前夜,1775年4月 18日の夜,P.リビアとともにイギリス軍の来襲を馬を駆って知らせた。これにより翌 19日,朝のイギリス軍と植民地側民兵の間にレキシントン,コンコードで銃火が交えられ,独立戦争の幕が切って落された。

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百科事典マイペディア 「ドーズ」の意味・わかりやすい解説

ドーズ

米国の財政家,実業家。信託業界で活躍し,第1次大戦後の国家財政再建に当たった。またドイツ賠償問題解決に尽力。1925年ノーベル平和賞。→ドーズ案

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