ないで

精選版 日本国語大辞典「ないで」の解説

ないで

(語構成未詳。→補注(1))
① 打消の中止法または連用修飾に用いる。「は」「も」などを伴って、条件を示す場合もある。
※雑兵物語(1683頃)上「火縄のはさけ様がわるければ、火もうつらないで立消も有もんだ」
② (「いい」「くれ」「ほしい」など)補助用言を続けて用いる。
洒落本・角雞卵(1784か)居続の契約「よしなよ。そんなにつづけてのまねへでもいいわな」
人情本・英対暖語(1838)二「気味がわるふございますから、後はお咄し遊ばさなひでも宜ござゐますヨ」
[補注](1)成立については、まだ定説がない。「ない」は打消の助動詞と見られるが、「で」は助詞断定の助動詞の連用形か、決めかねる。また、接続の点からの疑問もあるが、近世には「帰らないければ」「多いで」などの表現もあるので、通行文法では律しきれない。一方、古くから見られる「なくて」との関係、「書かいで」「読まいで」などの「いで」との関係もありそうであるが明らかでない。品詞分類上の扱いについては、全体を接続助詞とするもの、打消の助動詞の連用形とするものなどがある。
(2)打消の連用・接続表現として、ほかに「ずに」「なくて」がある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「ないで」の解説

ない‐で

[連語]
打消しの意を含んで下に続く意を表す。「仕事もしないでぶらぶらしている」
逆上のぼせ―至極よいお薬でございます」〈浮世風呂・二〉
(「ないでください」「ないでほしい」などの形で)打消しの希望、婉曲な禁止を表す。「この中へは、入らないでください」「勝手に使わないでほしい」
(「ないでいい」などの形で)ある動作をしないことを許可・認容する意を表す。「君は忙しいから出かけないでいい」→なくて
[補説]「ないで」については、打消しの助動詞「ない」に、助詞「で」、あるいは断定の助動詞「だ」の連用形「で」が付いて成ったとする説などがあり、いまだ定説をみない。また、「ないで」全体を接続助詞などとする扱いもある。2は、「お母さん、もうどこにも行かないで」のように文末に用いられることもある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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