ナモーラ(その他表記)Namora, Fernando

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナモーラ」の意味・わかりやすい解説

ナモーラ
Namora, Fernando

[生]1919.4.15. コンデイシャ
[没]1989.1.31. リスボン
ポルトガルネオリアリズム作家。 1938年,コインブラ大学時代の生活と思想遍歴を綴った自伝小説アス・セッテ・パルティーダス・ド・ムンド』 As Sete Partidas do Mundoで文壇にデビュー。主著暗夜の火』 Fogo na Noite Escura (1943) ,『偽装の男』O Homem Disforçado (57) ,『日曜の午後』 Domingo à Tarde (61) ,『ある医者の生活断片』 Retalhos da Vida de um Médico (2巻,49,63) ,『密航者』 Os Clandestinos (72) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナモーラ」の意味・わかりやすい解説

ナモーラ
なもーら
Fernando Namora
(1919―1989)

ポルトガルの作家。コインブラ大学の医学部を卒業。初期小説『世界のあちこち』(1938)と『暗夜の光』(1943)のほかに、ベイラやアレンテージョ地方における医師としての体験に基づいたネオレアリズモ作品群がある。代表的作品は短編集『一医師の生活記録』第1部(1949)で、恵まれない階級ドラマが生き生きと描き出されている。その第2部(1963)では都会舞台にした実存主義的物語が多い。その後、四月革命後の移民問題を扱った『悲しき河』(1982)を発表した。

[濱口乃二雄]

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