Nicol’s prism
透明な方解石でつくった偏光装置。方解石は複屈折が大きいうえに透明結晶が得やすいので用いられる。菱面体の方解石を図のように切り,面B′C′E′H′をカナダバルサムで張り合わせる。C′Gの方向がニコルの軸,cは方解石のc軸=光軸。自然光Rが軸に平行に入射し,屈折して互いに直角の方向に振動する2本の偏光(通常光oと異常光e)に分かれる。oは接合面でカナダバルサムに当たり全反射してoの方向に進む。eは接合面で屈折し,軸の方向に進む偏光eを得る。R′の方向から入射すると,oも全反射せず,e, oともに面E′FGH′からニコルを出,またR″の方向から入射すると,eも全反射する。つまり,ニコルを用いて面E′FGH′を出る偏光を得るには,入射角に一定の限度――ニコルの開き(aperture of Nicol)――がある。W. Nicol(1828)が初めてつくった。現在では高分子偏光板が用いられる。
執筆者:端山 好和

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…雲母などがこれに属する。 複屈折の応用として,偏光によって屈折率の異なることを利用して一つの偏光のみを取り出せるようにしたニコルプリズムなどの偏光子がある。また,相互に直交した二つの偏光の位相差を変えることを目的とする結晶板や,それの波長依存性を利用した複屈折フィルターなどが作られている。…
…(3)偏光プリズム 結晶の複屈折を利用して直線偏光を作るプリズムで,方解石や水晶などを光学軸に対して適当な角度に切断研磨したものを組み合わせて作る。ニコルプリズム(図5),グラントムソンプリズム,ウォラストンプリズム,ロションプリズムなどがある。ニコルプリズムは,方解石から作った同形の2個のプリズムをカナダバルサムで接合し,接合面で全反射された常光線を側面で吸収させ,異常光線だけを取り出して使用する。…
…(2)2個の複屈折結晶プリズムを組み合わせ,一方の直線偏光成分を全反射により除去する素子。これにはニコルプリズム,グラン・トムソンプリズムなどがある。(3)一方の直線偏光成分のみを強く吸収するような媒質を利用する素子。…
※「ニコルプリズム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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