ネットホーラー(読み)ねっとほーらー(英語表記)net hauler

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ネットホーラー」の意味・わかりやすい解説

ネットホーラー
ねっとほーらー
net hauler

漁網水中から引き上げる揚網機。網地を引き上げるものもあるが、漁網に付属する綱類を引き上げるようにつくられているものが多い。ネットホーラー摩擦車式とリール式に大別される。摩擦車式は、外部動力により回転する円板に綱または網を密着させると、摩擦によって小さな力で大きな力に対抗できることを応用したもので、接触面にV形の溝を有する円板が多く用いられている。リール式は、1本の胴の両端フランジ(出縁(でぶち))を付して直接その胴に綱や小型の網を巻き取るものをいう。

[笹川康雄・三浦汀介]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ネットホーラー」の意味・わかりやすい解説

ネットホーラー
net hauler

揚網機ともいう。巻網漁船で大規模な巻網を巻上げるための船尾右舷側に据付ける装置,機械。刺網と巻網の巻上げに実用化されている。大きな張力の網を少人数で上げるためには網とドラムとの摩擦係数を増すか,網とドラムとの接触角を増すかの方法があるが,流し網巾着網の揚網機は前者の方法をとっており,かに刺網の巻上げは後者の方法を用いている。北洋さけ・ます流し網漁業では,沈子 (いわ) 網だけを機械で上げ,身網と浮子 (あば) 網を人力で上げる方法をとっている。

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