バナジウム触媒(読み)バナジウムしょくばい(英語表記)vanadium catalyst

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バナジウム触媒」の意味・わかりやすい解説

バナジウム触媒
バナジウムしょくばい
vanadium catalyst

酸化バナジウム (→酸化バナジウム ) ,バナジン酸スズなどバナジウム系の触媒をいう。主として酸化反応の触媒として利用されるが,シリカゲル石綿などを担体とすることが多い。ナフタリンの気相酸化による無水フタル酸の製造,アセトアルデヒドからの酢酸の製造,二酸化硫黄の酸化による接触式硫酸製造などでは,バナジウム触媒が用いられている。白金触媒に比較して価格が安く,不純物に対して抵抗性が大きいので,原料を高度に精製しなくてよい利点がある。

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