白金触媒(読み)ハッキンショクバイ

デジタル大辞泉 「白金触媒」の意味・読み・例文・類語

はっきん‐しょくばい〔ハクキン‐〕【白金触媒】

プラチナ触媒

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化学辞典 第2版 「白金触媒」の解説

白金触媒
ハッキンショクバイ
platinum catalyst

白金触媒作用を利用した代表的な金属触媒.酸素および水素活性化し,酸化触媒あるいは水素化触媒脱水素触媒として有名であるが,窒素を活性化する能力は低い.各種炭化水素,一酸化炭素,二酸化硫黄,アンモニアなどの酸化触媒であり,自動車排気ガス浄化触媒の主成分の一つであり,またアンモニアの酸化による硝酸製造に用いられている.白金懐炉も酸化触媒作用の応用である.二酸化硫黄の酸化触媒としても高活性で,実用化されたこともあるが,ヒ素などによる被毒を受けやすいことからバナジウム触媒に移行した.水素化触媒としても各種金属中もっとも高活性であり,実用的には,その脱水素-水素化活性を利用して,シリカ-アルミナ触媒などの固体酸触媒と組み合わせた二元機能触媒ナフサリホーミング用に用いられ,プラットホーミングプロセスと名づけられている.高価な金属であるため,表面積の大きな担体の上に高度に分散させて,白金表面積を大きくして使用する.リホーミング触媒では白金1% 以下の低濃度が通例である.ただし,アンモニアの酸化は800~1000 ℃ の高温で白金または白金-ロジウム合金金網を触媒にして行われる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「白金触媒」の意味・わかりやすい解説

白金触媒
はっきんしょくばい
platinum catalyst

白金族元素主体とした触媒。水素添加,脱水素,酸化などの反応に活性を示す。金属黒として,また担体上に分散させて用いることが多い。

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