台東(読み)タイトウ

デジタル大辞泉 「台東」の意味・読み・例文・類語

たいとう【台東】[台湾の都市]

台湾南東部にある県。漢民族以外の少数民族が多い。池上郷では上質の米を産する。またサトウキビ栽培も盛んで、製糖業中心地タイトン

たいとう【台東】[東京都の区]

東京都の区名。昭和22年(1947)浅草下谷したやの両区が合併上野高台の東の意から命名商工業が盛ん。人口17.6万(2010)。

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精選版 日本国語大辞典 「台東」の意味・読み・例文・類語

たいとう【台東】

[一] (上野台地およびその東側の地域を占めるところから名づけられた) 東京都二三区の一つ。昭和二二年(一九四七下谷区と浅草区とが合併して成立西部の上野台地に上野公園があり、その東側に上野駅がある。東端隅田川が流れ、その西側に浅草寺がある。商店、住宅が密集する下町の代表的地域。
[二] 台湾東南部の地名。一八五五年に漢民族が移住して以来、東岸最初に開かれた港。製糖業が行なわれる。タイトン。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「台東」の意味・わかりやすい解説

台東
たいとう / タイトン

台湾南東部の県。屏東(へいとう)の東70キロメートル、卑南渓(ひなんけい)の河口付近に位置する。人口24万5312(2000)。旧称卑南。先住民族卑南王支配の地で、近年出土した卑南文化遺跡が注目を集めている。清(しん)末の1887年台東直隷州が置かれ、日本統治時代に台東庁と改められ、1945年台東県となった。東部鉄道の起点で、北廻(ほくかい)鉄道が開通してから花蓮(かれん)を経て台北に連結する。南回りは自動車道路で楓港(ふうこう)に出て省西部に通じる。北西部に台東空港、南西部に子崙(かんしろん)、知本(ちほん)両温泉がある。山に囲まれ傾斜地作物が多く、主としてサトウキビ、サツマイモパイナップル、茶を産し、とくに製糖業が発達している。

[劉 進 慶]

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百科事典マイペディア 「台東」の意味・わかりやすい解説

台東【たいとう】

台湾南東部の県名,市名。台東市は台東地溝帯の南端に当たり,東に太平洋,西に中央山脈に面する。1855年東岸で最も早く開かれた港。清朝政府と日本統治下で台湾東部開発の拠点となった。台湾東部糖業の中心。西部とは楓港道路によって連絡し,北部とは花蓮まで鉄道が通じる。蘭嶼島や緑島などの離島への中継点で,アミ族,ピュマ族,ルカイ族,パイワン族,ヤミ族などの台湾先住民が人口の約半数を占めている。南の知本渓谷沿いに,東南部随一の知本温泉郷がある。人口22万4821人(2013)。

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