バンテン州(読み)バンテン(その他表記)Banten

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バンテン州」の意味・わかりやすい解説

バンテン〔州〕
バンテン
Banten

インドネシアの州。ジャワ島西部に位置し,北はジャワ海,北東はジャカルタ首都特別州,東はジャワバラット州,南はインド洋,西はスンダ海峡を挟んでスマトラ島南部のランプン州に接する。州都セラン。2000年ジャワバラット州から分離し一つの州として制定された。北部および南西部には低地が,中央部にはなだらかに起伏する丘陵地帯が広がる。西部と南東部にかけては山地が続き,西部のカラン山をはじめ標高 1700mをこえる山が散在する。主要河川はウジュン川,ドリアン川,サダネ川。沿岸の各所にマングローブの茂る沼地があり,高地にはチーク,サラノキユーカリなどの樹木が茂る。1991年世界遺産に指定されたウジュンクーロン国立公園は,ジャワサイテナガザルなど多くの希少動物の生息地。人口のほぼ半数はバンテン人,2割強はスンダ族で,ほかにジャワ族やベタウィ人らが居住する。住民のほぼすべてがイスラム教徒である。人口は大都市ジャカルタの人口密集地に接する北部に集中し,最大都市は北東部のタンゲラン。製造業が主産業で,おもに化学製品,織物,衣料,皮革製品,ゴム製品などを生産する。貿易業とサービス業も重要。北部を鉄道が走り,政治経済の中心であるジャカルタと結ばれる。スンダ海峡に面した北西部には主要港が,タンゲランには国際空港がある。面積 9663km2。人口 1063万2166人(2010速報値)。

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