インドネシア西部,ジャワ島北岸,ボルネオ島南岸,スマトラ島南東岸,バンカ島,ビリトゥン島などにより囲まれた海域で,東西約1200km,南北約400km。かつての陸地が陥没したもので,スンダ海棚の一部を形成し,水深も全体的に浅く,中央部で50~60mにすぎない。スリブー,カリムンジャワ,バウェアン,カンゲアンの小島群が散在する。4~10月は乾いた南東モンスーンが卓越し,オーストラリア方面から砂塵を吹きつけるので,もや,霧が多い。12~3月は湿った西のモンスーンが卓越し,西半部では豪雨が多い。潮流はこれらのモンスーンによって起こるが,流速は毎時2ノットを超えない。インドネシア中心部の海上交通路として古来利用度が高い海域である。
執筆者:別技 篤彦
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インドネシア、ジャワ島、ボルネオ島、スマトラ島などの島々に囲まれた海域。東西966キロメートル、南北322キロメートル。スンダ海棚の一部を形成しているため水深は概して浅く、中央部は50~60メートルにすぎない。海域内にはカリムンジャワ、バウェアン、カンゲアンなどの諸島が点在しており、海底は泥からなる。周囲の島々の海岸線は全体的に単調で、とくにボルネオ島南岸、スマトラ島東岸は低湿なデルタ地帯であるため遠浅の海岸をなす。砂州の発達が著しいのも特色である。季節風の影響で海流は11~3月は東へ、4~10月は西に流れる。スンダ海峡、ロンボク海峡、マカッサル海峡、カリマタ海峡など海上交通路として世界的に重要な海峡が四方にあり、ジャワ海は航路としての利用度が高い。太平洋戦争中この海域で旧日本軍と連合軍との間で大海戦(ジャワ海戦)が行われた。
[上野福男]
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