ジャワ海(読み)じゃわかい(英語表記)Laut Djawa

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジャワ海」の意味・わかりやすい解説

ジャワ海
じゃわかい
Laut Djawa

インドネシア、ジャワ島、ボルネオ島、スマトラ島などの島々に囲まれた海域。東西966キロメートル、南北322キロメートル。スンダ海棚の一部を形成しているため水深は概して浅く、中央部は50~60メートルにすぎない。海域内にはカリムンジャワ、バウェアン、カンゲアンなどの諸島が点在しており、海底は泥からなる。周囲の島々の海岸線は全体的に単調で、とくにボルネオ島南岸、スマトラ島東岸は低湿なデルタ地帯であるため遠浅の海岸をなす。砂州の発達が著しいのも特色である。季節風の影響で海流は11~3月は東へ、4~10月は西に流れる。スンダ海峡ロンボク海峡マカッサル海峡カリマタ海峡など海上交通路として世界的に重要な海峡四方にあり、ジャワ海は航路としての利用度が高い。太平洋戦争中この海域で旧日本軍と連合軍との間で大海戦(ジャワ海戦)が行われた。

[上野福男]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジャワ海」の意味・わかりやすい解説

ジャワ海
ジャワかい
Java Sea

太平洋の縁海の一つ。スマトラ島南東部,ジャワ島北部,ボルネオ島南岸に囲まれた海域。北西部のカリマタ海峡で南シナ海に通じ,東部でバリ海に接続する。一般に水深は浅く平均深度 46m,約 90m以下のところが多い。きわめて平坦な海底と海底谷の存在が,かつてここはいくつかの残丘を擁し乾燥した準平原であったことを示している。沿岸には砂州が発達し,11月~4月は北西季節風が卓越する。ジャワ北岸にはサンゴ礁島散在。第2次世界大戦中,日本軍とアメリカ軍の大海戦が行われたところとして知られている。色彩豊かな熱帯魚,カニ,イセエビなどが豊富である。

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