知恵蔵 の解説
パイレーツ・オブ・カリビアン
第1作の「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」は03年に公開された。監督はゴア・バービンスキー、主人公のジャック・スパローを演じるのは、米国の俳優・ジョニー・デップ。カリブ海の港町を舞台にした海賊を巡る物語。
総督の娘・エリザベス・スワン(キーラ・ナイトレイ)は子どものころに漂流した遭難船で気を失っていた少年ウィル・ターナー(オーランド・ブルーム)と出会う。彼が持つメダルを身につけるのだが、そのメダルを海賊バルボッサらに狙われる。彼らは呪いをかけられた生ける屍で、その秘密を知る一匹オオカミの海賊・ジャック・スパローが、バルボッサから船を奪い返すという冒険の物語。
2作目の「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」では、ジャック・スパローが13年前に「深海の悪霊」デイビ・ジョーンズと交わした契約が切れ、ジャックの魂をデイビが奪いに来るというストーリー。3作目は「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールドエンド」。海賊の時代が終わりに近づき世界の海の制覇をもくろむ東インド会社のベケット卿は、海賊たちを葬り去ろうとしていた。これに対抗して海賊たちは「伝説の9人の海賊」を招集し、決戦を挑む。その鍵を握る9人目の海賊がジャック・スパローだが、彼は前作でクラーケン(海の怪物)に飲み込まれていた。ジャックを救出するためにエリザベスたちが海図をもとに出発するという物語。
11年5月には、第4作の「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉」が世界同時公開された。海図を手に入れたジャック・スパローが新たな冒険に出かけるというストーリーで、シリーズ4作目で初めて3D映画化された。本作は11年5月に開催された第64回カンヌ国際映画祭で、特別招待作として上映された。米国内では、公開開始の週の興行収入が今年度最高の9010万ドル(約74億円)を記録し、全米映画興行ランキング初登場で1位に輝いた。日本でも公開開始から3週連続で首位を獲得し、累計動員330万2634人、累計興収50億3317万円を突破、本年度公開作品としてはいち早い50億円突破作品となった。(2011年6月現在)
(金廻寿美子 ライター / 2011年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報