スワン(英語表記)Joseph Wilson Swan

デジタル大辞泉 「スワン」の意味・読み・例文・類語

スワン(swan)

白鳥 冬》
[類語]白鳥はくちょう白鳥しらとり大白鳥小白鳥こぶ白鳥

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精選版 日本国語大辞典 「スワン」の意味・読み・例文・類語

スワン

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] swan ) 白鳥。《 季語・冬 》
    1. [初出の実例]「丁度公園の池に白鳥(スワン)の浮いて居るやう」(出典あめりか物語(1908)〈永井荷風六月の夜の夢)

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改訂新版 世界大百科事典 「スワン」の意味・わかりやすい解説

スワン
Joseph Wilson Swan
生没年:1828-1914

イギリスの化学工業家。サンダーランドで生まれた。薬屋年季奉公をして,実用的な化学知識を身につけた。化学関係の商売をするかたわら,炭素印刷法の開発や写真乾板の開発を行い,1879年に印画紙発明した。また電気技術に関しても,1845年に白金-イリジウム合金の白熱線を見たことが契機となって,とくに白熱電球の開発に努力した。60年までには炭化紙片のフィラメントを使用した電球を製作したが,排気不十分のためにあまりにも短寿命で失敗。17年後に,シュプレンゲルH.J.P. Sprengelの水銀式真空ポンプを用いて研究を再開し,79年2月にニューカスル化学協会で自作した白熱電球を提示した。炭素フィラメントの製造法の開発に貢献し,電球普及の基礎をつくった。電気化学分野では,敏速な銅沈殿過程の発明も行った。1904年ナイトに叙せられる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スワン」の意味・わかりやすい解説

スワン
すわん
Sir Joseph Wilson Swan
(1828―1914)

イギリスの化学工業家、発明家。サンダーランドの生まれ。薬剤師の徒弟を経て、ニュー・カッスルで化学工場の経営に参加した。1863年炭素を用いた印刷法を発明し、1877年写真用臭化銀ゼラチン乾板を改良して市販した。さらにこれを応用して、1879年ブロマイド印画紙の特許を得た。また1878年、エジソンよりも1年前に炭素フィラメントによる白熱電球を発明、市販した。この過程でニトロセルロース溶液から糸を引き、脱硝して繊維を得るニトロセルロース人絹製造法の原理もみいだした。これはのちにシャルドンネらによって改良され、レーヨン工業へと発展した。1904年ナイトに叙せられた。

[川野辺渉]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スワン」の意味・わかりやすい解説

スワン
Swan, Sir Joseph Wilson

[生]1828.10.31. ダーラム,サンダーランド
[没]1914.5.27. サリー,ウォリングハム
イギリスの技術者,発明家。薬剤師の店に奉公したのち,写真感光材 (当時は湿式) の製造会社に勤めた。 1871年までに臭化銀乳剤を乾燥させることによって感度が向上することを発見,79年に乾板および臭化銀印画紙 (ブロマイド) の特許を取った。これによって写真は飛躍的に普及することになった。また 60年にはカーボン・フィラメントを用いた電球をつくり,エジソンの先駆となった。ほかに人工繊維の製法を開発し,繊維産業の発展にも貢献することになった。 1904年ナイトの称号を与えられた。

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世界大百科事典(旧版)内のスワンの言及

【写真】より

… その後,感光材料の研究は急速に進んで1871年には現在の写真フィルムの乳剤の原型である臭化銀ゼラチン乳剤がイギリスのR.L.マドックスによって考案され,写真感光材料の感度が著しく高くなり取扱いも容易になった。この発明ののち,写真乾板を工業的に製造する機運が高まり,1877年のイギリスのJ.W.スワンの商会に続いて,83年にはアメリカのイーストマン社から乾板が売り出された。イーストマン社は現在のコダック社の前身で,88年に紙のロールフィルムを売り出して写真が一般大衆に親しまれる端緒を作った。…

※「スワン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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