日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒルゲンドルフ」の意味・わかりやすい解説
ヒルゲンドルフ
ひるげんどるふ
Franz Martin Hilgendolf
(1839―1904)
ドイツの動物学者。1859年ベルリン大学に入学、ついでチュービンゲン大学に移り、1863年学位を得た。その後ベルリン動物学博物館に勤務、1868年ハンブルク動物園長となる。1873年(明治6)明治政府に招かれて来日、文部省雇いとなり、東京医学校の教師として、予科で博物学を教えた。在日中、多数の魚類・貝類を採集、そのなかにはオキナエビスガイもあり、帰国後、彼が新種として学術誌に発表した。1876年帰国。ふたたびベルリン動物学博物館に勤務し、甲殻類・魚類に関するものなど100編以上の論文を発表した。ヨーロッパの動植物学を日本に移入した功績は大きい。
[内田 謙 2018年8月21日]