ベラルーシ共和国北東部,同名州の中心都市で,人口35万0820(2004)。ビチバVit'ba川が西ドビナ川に合流するところに開けた歴史の古い都市。市名はこのビチバ川に由来する。発祥の正確な年代は不明であるが,11世紀のキエフ公国とポロツク公国の戦争に関連して年代記にその名が記載されている。古くからスカンジナビア人とギリシア人の交易の中継基地として栄えていたと考えられる。リトアニアとポーランドの支配を経たのち,1772年からロシア領となった。現在は鉄道の分岐点であるほか,空港や西ドビナ川最大の河港があり,共和国屈指の大工業都市となっている。その中心は繊維,皮革,食品工業などの軽工業であるが,そのほかにも電気計測器,ラジオ,時計などの部品や工作機械を製造する機械工業や住宅建設工業も発達している。各種の工芸専門学校が置かれ,共和国の教育・文化の中心でもある。
執筆者:横手 慎二
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ベラルーシ(白ロシア)共和国ビテプスク州の州都。ミンスクの北東約220キロメートルにあり、西ドビナ川の両岸に発達する。大きな河港をもち、リガとモスクワを結ぶ鉄道上の重要な工業都市。人口35万8400(1998)、都市圏37万7932(2018推計)。1021年に記録に現れ、11世紀にポーロツク公国の一部となり、1101年から200年間、独立小国ビテプスク公国の首都となった。バルト海と黒海とを結ぶいわゆる「バリャーグ(ノルマン人の意)からギリシアへの道」に位置し、通商路として発展した。1320年リトアニア領、1569年ポーランド領、のち最終的には1772年の第一次ポーランド分割後ロシア領となった。繊維、衣服、製靴、食品、機械工業(測定機械、ラジオ)がある。
[山本 茂]
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