デジタル大辞泉
「西風」の意味・読み・例文・類語
せい‐ふう【西風】
1 西方から吹いてくる風。にしかぜ。
2 寂しい秋の風。秋風。
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せい‐ふう【西風】
- 〘 名詞 〙
- ① 西方から吹く風。にしかぜ。
- [初出の実例]「依二西風吹一不レ出レ船」(出典:参天台五台山記(1072‐73)一)
- 「客船于レ此重嗟問。惆悵西風夕照中」(出典:読本・椿説弓張月(1807‐11)題詞)
- [その他の文献]〔後漢書‐郎顗伝〕
- ② 特に、西から吹く秋の風。秋風。
- [初出の実例]「南呂之初節、西風之中律」(出典:実隆公記‐文明一二年(1480)八月朔日)
- [その他の文献]〔李白‐長干行詩〕
にし‐かぜ【西風】
- 〘 名詞 〙 西の方角から吹いてくる風。にしげ。にし。
- [初出の実例]「能登国石動の嶽より又にしかぜ吹きて船を東へぞ向けたりける」(出典:義経記(室町中か)七)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「西風」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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西風
にしふう
義太夫節で竹本座の芸風をいう。豊竹座の東風に対する。竹本座が道頓堀の西寄りに位置していたことに由来する呼称。流祖竹本義太夫の個性や語り口から発し,やがて竹本座全体の芸風となった。基本的な作劇理念,発声,使用する主な旋律型なども統一されている。総体に地味で劇的な写実性にすぐれ,男性的な語り口である。寛延1 (1748) 年,『仮名手本忠臣蔵』初演の際に太夫の東西入替り事件が起きて以後,両座の風は混交するようになり,また一つの作品の前半を西風,後半を東風で演奏したり,『忠臣蔵』以前の作品の改曲もなされるようになった。今日まで西風で伝承されるものに,『国性爺合戦 (こくせんやかっせん) 』3段目の「甘輝館」,『鬼一法眼三略巻 (きいちほうげんさんりゃくのまき) 』3段目の「菊畑」,『心中宵庚申 (しんじゅうよいごうしん) 』中の巻の「上田村」などがある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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西風
にしかぜ
西の方角から吹いてくる風。南北両半球とも温帯の上空では西寄りの風が卓越しているが、この風は偏西風とよばれている。温帯ではこの偏西風によって天気も西から東へと移動していく。すなわち、西の方角にある地域の天気は、その地域の天気を先取りしているわけで、「夕焼けは晴れの前兆」といった俚諺(りげん)も、西風による天気東漸の事実に基づいている。
[根本順吉]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の西風の言及
【人形浄瑠璃】より
…この人形の芸風の違いは,太夫の曲風とも関係する。竹本座の座頭2世義太夫([竹本政太夫],播磨少掾)は質実剛健な語り口(西風と呼ぶ。音階的には陰旋法)で男性を語るに適し,初世豊竹若太夫は花やかな語り口(東風,陽旋法)で女性の表現に適していた(近石泰秋《操浄瑠璃の研究》参照)。…
【義太夫節】より
…太夫はそれぞれ竹本,豊竹姓を名のるのみならず,それぞれに共通した様式のもとに結束を固めていた。こうした流派様式を,竹本座は西風(にしふう),豊竹座は東風(ひがしふう)とよんだ。西風は地味で写実的で劇的表現にすぐれ,東風ははなやかで旋律的表現にすぐれていた。…
【浄瑠璃】より
…98年(元禄11)筑後掾受領,1705年(宝永2)11月の《[用明天王職人鑑]》以後,[竹田出雲](座本),近松門左衛門(作者),[辰松八郎兵衛](人形),[竹沢権右衛門](三味線)を擁し活躍した。その没後は[竹本政太夫](《吉備津彦神社史料》《熊野年代記》に筑後掾悴義太夫の名があり,政太夫は2世義太夫とされてきたが3世か)が近松作品を深く語り分け,豊竹座の若太夫([豊竹若太夫],越前少掾)も紀海音の義理にからむ作風を巧みに観客の時代感覚に訴えて,西風(竹本),東風(豊竹)が競演し,浄瑠璃の近世意識が最高に発揮された。 享保(1716‐36)後半からの人形機巧の発達,舞台装置の発達は浄瑠璃の脚本化,舞台装置の歌舞伎化を招く。…
【風】より
…【堀 信夫】
[義太夫節]
義太夫節の様式を示す〈風〉には,座の風と太夫個人の風とがある。座の風とは[竹本座]と[豊竹座]の様式で,竹本座を西風,豊竹座を東風と称する。両者は基本的芸術理念,音階,旋律法,旋律型,三味線の音色や奏法などに相違がみられる。…
※「西風」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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