フィチン酸(読み)フィチンさん(英語表記)phytic acid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フィチン酸」の意味・わかりやすい解説

フィチン酸
フィチンさん
phytic acid

イノシットヘキサリン酸のこと。化学式は C6H18O24P6・3H2O 。植物中にフィチン (フィチン酸カルシウムマグネシウム塩) として広く存在する。メソイノシットのヘキサリン酸エステルである。黄色粘稠な液体。 100℃で着色し,125℃で黒化する。酸で加水分解され,イノシット (シクロヘキサンヘキサオール) とリン酸を生成する。植物種子では結実のときその含有量が増加し,発芽のとき減少するのでリン,カルシウム,マグネシウム供給源であると考えられている。

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