日本大百科全書(ニッポニカ) 「フォックスフェース」の意味・わかりやすい解説
フォックスフェース
ふぉっくすふぇーす
fox face
[学] Solanum mammosum L.
ナス科(APG分類:ナス科)の低木。原産地の熱帯アメリカでは高さ1メートルに達するが、日本では一年草扱いとする。ツノナス、キツネナスともいう。葉は互生し、やや心臓形で長さ10~16センチメートル、縁(へり)に波状の欠刻があり、両面に軟毛と鋭い刺(とげ)がある。花は紫色で径約3.5センチメートル、裂片は細い。果実は卵形で長さ約5センチメートル、先はとがり、基部に乳頭状の突起が数個あり、濃黄色に熟す。この果実の形がキツネの顔に似るのでフォックスフェースの名があり、いけ花に用いる。夏に播種(はしゅ)し、株を温室で越冬させると、果実のつきがよくなる。
[小林義雄 2021年7月16日]